平成25年2月12日
- 2月11日(現地時間同日),アフガニスタン・イスラム共和国の首都カブールにおいて,髙橋博史駐アフガニスタン大使とジャーヴェド・ルーディン アフガニスタン・イスラム共和国外務副大臣(Mr. Jaweed LUDIN, Deputy Minister of Foreign Affairs of the Islamic Republic of Afghanistan)との間で,総額10億7,600万円の無償資金協力「ナンガルハール農村インフラ改善計画」(The Project for Rehabilitation of Community Infrastructure in Nangarhar)に関する書簡の交換が行われました。
- アフガニスタンでは,人口の8割が農村部に居住し,農業はGDPの約3割を占める主要産業です。同国の安定と自立的・持続的発展のためには,農業を支える農村コミュニティの開発が重要な課題の一つとなっています。また同国には,国外から帰還した難民約570万人,国内避難民約45万人が存在するとされ,特にパキスタンとの国境に位置するナンガルハール県では,人口の半分以上が帰還民で占められています。帰還民定住の遅滞及び帰還民受け入れによるコミュニティの負担増加は,復興及び経済発展の遅れの要因となることから,コミュニティの基礎インフラ等の整備・拡大が重要です。
- 我が国は2010年より,技術協力「ナンガルハール帰還民支援プロジェクト」を通じ,ナンガルハール県において,コミュニティ内の合意形成,計画立案,維持管理に関する能力強化を支援してきています。今回の無償資金協力は,技術協力を通じてコミュニティ開発のための能力が強化されたことを踏まえ,同地域において,学校14校,医療施設3施設の拡充,農村道路約30キロメートルの舗装,橋梁の改修等を行うものです。この計画により,同地域の帰還民及び受入コミュニティ住民約17万人の生活環境が改善し,国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が行う人道支援との相乗効果により,帰還民の定住促進が期待されます。
(参考)
- アフガニスタン・イスラム共和国の人口は3,532万人(世銀 2011)。面積は65.2万平方キロメートル(日本の約1.7倍)。
- プロジェクト位置図(PDF)

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