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ブータン王国に対する無償資金協力「サルパン県タクライ灌漑システム改善計画(詳細設計)」及び「貧困農民支援」に関する交換公文等の署名について

平成25年2月5日

  1. 本5日(現地時間同日),インドの首都ニューデリーにおいて,我が方八木毅駐ブータン大使(駐インド大使兼務)と先方ヴェツォプ・ナムギャル(H.E. Mr. Vetsop Namgyel)駐日・ブータン大使(駐インド大使兼務)の間で,ブータンに対する無償資金協力2案件に関する書簡の交換が行われました。
  2. 各案件の概要は以下のとおりです。
    (1)「サルパン県タクライ灌漑システム改善計画(詳細設計)」(The Project for the Rehabilitation of Taklai Irrigation System in Sarpang District (Detailed Design)
     供与限度額 4,600万円
     ブータンでは,農業は国民総生産の約17%,労働人口の約6割を占める基幹産業ですが,生産性が低く,食糧自給率も5割にとどまっています。同国南部のタクライ灌漑地区は,山岳地帯であるブータンでは例外的に温暖な気候と平坦な地形に恵まれ,農業生産に有利とされていますが,毎年発生する洪水により灌漑設備が故障し,水の供給が減少しています。そのため,この計画では,タクライ灌漑地区において,洪水被害の軽減に配慮した灌漑設備の新設・復旧と,灌漑施設全体の効率的な運用・維持管理を目的とした実施機関の能力構築のための支援を行います。これにより,灌漑用水の取水環境が改善し,水の利用も効率的になることから,灌漑面積,乾期の米の作付面積の拡大が見込まれます。

    (2)「貧困農民支援」(The Food Security Project for Underprivileged Farmers
     供与額 1億1,000万円
     ブータンでは(1)のとおり農業が基幹産業であり,政府は農業生産性及び効率化の向上を目的とした農業機械化の進展を重視しています。この協力では,二輪トラクター等農業機械を供与します。これにより,農作業の効率化,主要食用作物である米・小麦・トウモロコシの増産と農民の収入向上が期待されます。

(参考)
ブータン王国は,面積:約3.8万平方キロメートル,人口:約70.8万人(2011年,政府資料),1人当たりGNI:2,070米ドル(2011年,世銀)。

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