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シリア・アラブ共和国に対する無償資金協力(地方都市廃棄物処理機材整備計画)に関する書簡の交換について

平成19年6月26日

  1. 我が国政府は、シリア・アラブ共和国政府に対し、「地方都市廃棄物処理機材整備計画(The Project for the Improvement of Equipment for Solid Waste Treatment in Local Cities)(第2期)」の実施に資することを目的として、4億4,900万円を限度とする一般プロジェクト無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月26日(火曜日)(現地時間同日)、同国の首都ダマスカスにおいて、我が方浅野勝人外務副大臣と先方ヒラール・アル=アトラッシュ地方自治・環境大臣(H. E. Mr. Hilal AL-ATRASH, Minister of Local Administration and Environment)との間で行われた。
  2. 本計画の概要は次のとおりである。

    (1)本計画の内容

    • シリア地方都市ラタキア県及びホムス県が、同県の住民約194万人の衛生環境を改善するために必要な廃棄物処理機材の整備のための資金を供与する。
    • 本計画により、コンパクタ車33台、ダンプトラック8台、医療廃棄物収集車3台、道路清掃車8台等が供与される。

    (2)本計画の必要性

    • ホムス市、ラタキア市(周辺三都市を含む)では、平成16年時点でそれぞれ一日当たり約900トン及び約450トンの廃棄物が排出されている。シリアの人口増加率は2パーセントから3パーセントと高く、人口増加に伴う廃棄物収集能力の整備が追いついていないことから、同地域の廃棄物収集率は約70パーセントに留まっており、一日当たり150トン及び115トンの処理が追いついていない状態である。このため、廃棄物の飛散、悪臭、浸出水による地下水汚染等同地域の衛生環境に悪影響を及ぼしている。
    • また、医療廃棄物収集については、ラタキア市では、専用収集を行っておらず、一般廃棄物への感染の危険がともなっており、専用収集の徹底が急務である。ホムス市では一部専用収集を行っているが、処理能力は廃棄物発生量の25パーセント程度であり、処理機材の整備が必要である。
    • このような状況の下、シリア政府は、同市における廃棄物処理機材整備の実施のために必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
    • 我が国は、本計画(第1期)に対し、平成18年度5億8,300万円の協力を実施し、コンパクタ車64台が整備された。

    (3)本計画の効果

    • 本計画(第1期及び第2期)の実施により、ホムス市の一般廃棄物の収集量が一日当たり750トンから955トンへ、ラタキア周辺市の収集量が一日当たり335トンから470トンへと増加し、対象地区の住民計約194万人(計画年次2010年)の衛生環境が改善される。
    • 更に、ホムス市及びラタキア市の医療廃棄物の専用収集が徹底される。

(参考)

  1. シリア・アラブ共和国は、面積約18.5万平方キロメートル、人口1900万人(2005年世銀)、人口1人当たりのGNI約1380米ドル(2005年世銀)である。
  2. 現在の廃棄物収集状況と我が国の無償資金協力で供与済の機材(添付1)(PDF)PDF
  3. プロジェクトの位置図(別添2)(PDF)PDF

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