
弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範
(Hague Code of Conduct against Ballistic Missile Proliferation: HCOC)
(第4回総会)
平成17年6月
6月2日及び3日、ウィーンにて、弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範の第4回総会が開催されたところ、概要以下のとおり。
- HCOC参加国が2004年の第59回国連総会における「HCOCに関する国連総会決議案」の採択及びHCOC参加国の増加(2005年6月現在120カ国)を歓迎した。
- HCOC参加国が、事前発射通報等のHCOCの信頼醸成措置の実施を促進するとともに、HCOC参加国及び議長国がHCOC参加国の更なる拡大に向けて非参加国への働きかけを行っていくことに合意した。
- 我が国は、平和目的の宇宙ロケットや観測ロケットの打上げに際しての事前発射通報の実施等の信頼醸成努力や、HCOCの普遍化に向けた非参加国への働きかけなど、我が国の取り組みにつき紹介した。
- 次回会合については、2006年6月22日及び23日、ウィーンにて第5回総会を開催することとし、同総会まで現議長国(フィリピン)が引き続き議長国を続けることとなった。
(参考)
- HCOCの概要
HCOCは、弾道ミサイル不拡散のための初めての国際的ルールであり、弾道ミサイルの拡散を防止・抑制する上で尊重されるべき原則とそのために必要な措置を示す政治的文書。2002年11月に蘭(ハーグ)で採択され、2005年6月現在のHCOCの参加国は120カ国(北朝鮮、中国、インド、パキスタン、イランなどは不参加。ASEANからはフィリピン及びカンボジアが参加)。
- HCOCに関する国連総会決議案
2004年12月の第59回国連総会本会議でHCOCに関する国連総会決議案が161カ国の支持を得て採択された。右決議案には、HCOCの立ち上げを歓迎し、HCOCへの参加を促す内容が盛り込まれている。我が国は、同決議案の共同提案国となり、これまでHCOC議長国(当時、チリ)などと共にHCOC非参加国に対してHCOC決議案への支持を働きかけてきた。