グローカル外交ネット

令和5年4月10日

在タイ日本国大使館
山川 剛志

1 レセプション概要

 2023年2月21日、在タイ日本国大使館は、クイーンシリキット・ナショナル・コンベンションセンターにおいて、「令和4年度天皇誕生日祝賀レセプション」を開催しました。
 この度の天皇誕生日レセプションは、新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となりましたが、1,341人ものお客様にご来場いただきました(受付終了時点)。また、ご来場者として、ドーン・タイ副首相兼外相やチャチャート・バンコク都知事を始め、タイの政界・経済界からの多くの要人をお迎えすることができました。
 会場では、日本企業各社や地方自治体、独立行政法人など41のブース出店があり、お寿司や日本酒等の和食がふるまわれ、オールジャパンの体制で日本の魅力を発信することができました。
 また、ステージの上では、タイ海軍バンドやバンコク・グリークラブによる演奏の他、日本人グループのBallistik BoysPsychic Feverによるパフォ-マンスが行われ、梨田在タイ日本国大使は、この機会に日タイ関係を強化していきたい旨述べました。

2 各自治体の出展内容

 今回のレセプションにおいては、日本政府観光局(JNTO)バンコク事務所や10の地方自治体のブース出展を得て、積極的に日本の地方の魅力を発信しました。例えば、次のような地方自治体において、特産品や観光地のアピールを行っていただきました。

  • 沖縄県:特産品のシークワーサーを使った様々なドリンクや泡盛が提供され、多くの人で賑わっていました。また、その場でQRコードをスキャンすれば商品をオンラインで購入できるよう工夫されていました。
  • 福岡県:観光パンフレットや伝統工芸品のほか、300個の特産のいちご「あまおう」が提供され、あっという間に無くなってしまいました。
  • 栃木県:観光パンフレットや伝統工芸品のほか、地元の日本酒が提供され、多くの方が試飲を楽しんでいました。
  • 和歌山県:観光パンフレットのほか、梅酒が提供され、甘いもの好きなタイの方に大人気でした。
  • 福井県:観光パンフレットのほか、福井米を使ったおにぎりが提供され、多くの人が楽しんでいました。
  • 秋田県:地元の日本酒が提供され、多くの方が試飲のために立ち寄っていました。

 また、各ブースのみならず、事前に各地方自治体から提供していただいた観光に関するPR動画を会場の大スクリーンで上映し、会場のお客様に「ここに行ってみたい」という想いを想起させるための取組も行いました。

3 今後の日タイ交流を見据えて

(写真1)パンフレットが並べられている様子 日本政府観光局(JNTO)バンコク事務所ブース
(写真2)パンフレットや伝統工芸品が並べられている様子 福岡県を紹介するブース

 現在、新型コロナウイルスが終息しつつある中、多くのタイの皆様が海外を訪問されています。こうした中、日本は、タイの方々が行きたい海外旅行先でダントツの第1位になっており(出典:クレジットカード会社Visa)、正に時宜を得た取組となりました。
 日タイの交流人口について、新型コロナウィルス流行前の2019年には、タイから日本を訪れた旅行者は年間約130万人、一方日本からタイを訪れた旅行者は約180万人となり、双方向合計で約310万に達し、双方向の観光(Two-way Tourism)が達成されつつありました。
 その後、残念ながらコロナ禍により両国間の旅行者数は大きく落ち込みましたが、昨年10月に日本とタイ双方の水際措置が大幅に緩和されたことに伴い、回復傾向にあります。昨年は、両国間の交流人口は双方向で約40万人まで回復しました。この数字はコロナ前の双方向合計の約310万人という水準には到底及びませんが、最近では、航空会社等のご尽力により、航空便数も増加傾向にあります。
 当館としては、引き続き、地方自治体を含む日タイ双方の関係者と連携し、地方の新たな魅力の発信等に取り組むことによって、両国間の交流人口の拡大、地方部への誘客推進等を進めてまいります。

【参考】
(写真3)ドリンクが並べられている様子 沖縄県を紹介するブース
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