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環境姉妹都市における協力について


北九州市環境局環境国際部環境国際戦略課
北九州市は、インドネシア共和国スラバヤ市及びフィリピン共和国ダバオ市と、環境姉妹都市提携をしています。
環境姉妹都市になることにより、現地政府の協力を得るのが容易になり、より円滑な事業展開に結びついています。
1 スラバヤ市について
北九州市とインドネシア・スラバヤ市は、平成9年(1997年)のアジア環境協力都市ネットワーク構築時から連携を図っており、平成14年(2002年)には、国際協力銀行の支援のもと廃棄物に関する調査を実施しました。
同調査から廃棄物全体の5割を占める有機ごみにスポットをあて、平成16年(2004年)より市民参加型の「生ごみのコンポスト化協力事業」を実施しました。当事業によってスラバヤ市の廃棄物量が32%削減されるなど、市民の環境意識が向上されました。
以来、両市は着実に友好関係を築き、平成23年(2011年)3月に「戦略的環境パートナーシップ共同声明」の署名、平成24年(2012年)11月に「環境姉妹都市提携に関する覚書」を交わしました。
現在は、グリーン&ローカーボンの視点から、社会制度の構築や市民意識の変革などのソフト面の施策も盛り込んだ総合的なまちづくり計画の策定を中心に、廃棄物・上下水道・エネルギー・都市計画といった様々な分野におけるプロジェクトを展開して、グリーンシティ輸出モデルの構築を目指しています。
2 ダバオ市について
本市とダバオ市は、平成27年(2015年)より廃棄物分野を中心に交流を始め、「廃棄物管理を核とした都市環境整備」「グリーン経済の発展に資する低炭素社会づくり」などのテーマのモデル事業を共同で実施しました。また平成28年(2016年)11月にフィリピンにおける都市間連携協力のモデルとなることを目指す「戦略的環境パートナーシップ協定」を交わしました。
さらに、平成29年(2017年)11月に、両市の発展に効果的かつ相互利益を推進拡大するため、低炭素社会づくり、資源循環の仕組みづくり、両市職員の人材育成などについての協力関係の構築を目指し、「環境姉妹都市提携に関する覚書」に署名しました。
これまで、JICA草の根技術協力事業や環境省の都市間連携事業を活用し、現地の廃棄物管理の向上支援や気候変動行動計画作成支援などを行い、環境分野を軸として深いつながりを築いてきました。
また、令和元年(2019年)10月には、「ダバオ日本人コミュニティ100周年事業」のオープニングセレモニーにダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長や三輪在ダバオ日本総領事とともに北橋北九州市長が出席、ダバオ市長との会談では、両市のこれまでの協力関係を振り返り、今後の連携強化について話し合いました。