グローカル外交ネット

令和4年10月19日

外務省女性参画推進室

(写真1)国際女性会議WAW!ロゴ画像

1 国際女性会議WAW!ってどんな会議?

 WAW! は、World Assembly for Womenの略称で、「ワウ!」と読みます。
 ジェンダー平等の実現と女性のエンパワーメントの促進は日本政府の最重要課題の1つです。
 これを国内外で実現するため、日本政府はWAW!という国際会議を2014年から開催し、日本や世界が直面する様々な課題について議論してきました。WAW!はこれまでに5回開催しており、幅広い分野について世界の第一線で活躍する方々をお招きしています。
 今年のWAW!2022は12月3日(土曜日)に開催予定です。

2 「ジェンダー平等」って...

 ジェンダー(gender)とは、生物学的な性別(sex)に対して、社会的・文化的につくられる性別のことを指します。つまり、世の中の男性と女性の役割の違いによって生まれる性別のことです。
 たとえば、「子育ては女性がやるもの」と考えている人がまだいるかもしれません。でも男性の中に子育て上手な方もいますし、男性の育休の取得率は13.97%と、過去より上昇傾向にあります。こうした社会的文脈の中での「性別」が「ジェンダー」です。
 さて、子育て=女性のシゴトと決めつけることは本当に正しいのでしょうか。
 そんな固定的な観念に縛られず、誰もが自分の生きたい生き方ができるようになることがジェンダー平等な社会なのです。ちなみに、ジェンダー平等の実現は、持続可能な開発目標(SDGs)の目標5にもなっています。

3 女性のエンパワーメント??

 ジェンダー平等を達成するために不可欠なのが「女性のエンパワーメント(empowerment)」です。
 「女性のエンパワーメント」は女性が自分の生き方を自分で決めたり、自分の気持ちを明確に表すことができるようになることです。
 そのためには、女性が経済的に自立したり、女性がきちんと発言できるように、みんなの考え方や社会の仕組みを変えたりする必要があります。

4 世界のジェンダー平等に向けた取組の今

 世界でジェンダー平等を達成した国は未だありません。2022年7月に世界経済フォーラムが発表した報告書によると、完全なジェンダー平等の達成までにはあと132年かかるとされています。そうした中で、日本のジェンダー・ギャップ指数(男女間の格差を示したもの)は、146か国中116位。まだまだ努力が必要なところです。
 日本国内でジェンダー・ギャップが大きい分野として政治面での男女の参画の差が挙げられます。日本の地方議会における女性議員の割合は、都市部で高く郡部で低い傾向にあります。2021年12月時点で、女性が1人もいない地方議会が市議会で24、町村議会で251存在します。日本がジェンダー平等を実現するためには、都市部でも、地方でも、社会全体で意識を変えていく必要があると認識しています。

5 今年のWAW!はどんなことを議論するの?

 今年のWAW!のテーマは、「WAW! for Mainstreaming Gender into a New Form of Capitalism 新しい資本主義に向けたジェンダー主流化」です。
 近年、国際社会では、ジェンダー平等の観点をあらゆる政策や制度に反映しようという「ジェンダー主流化」が重要視されるようになってきています。
 岸田政権が掲げる、「成長と分配の好循環」を基軸とした「新しい資本主義」の中で、「ジェンダー主流化」の視点は、多様性が一層の「成長」を生み出し、また、その成長から得た原資を、女性を含むすべての人の権利に配慮して「分配」する好循環を生み出すことに繋がります。
 そうした意味で、「ジェンダー主流化」はまさに、「新しい資本主義」を加速させる原動力です。誰しもが生きがいを感じられる平和で安定した社会の実現に寄与します。
 WAW!2022では、世界各国から参加者を募り、女性が直面している課題を見つめ、その解決に向けた各国の取り組みを共有し、「新しい資本主義」を日本で、そして、世界で加速化していきたいと考えています。地方における女性の問題についても議論していく予定です。

 WAW!2022は対面とオンラインによるハイブリッド形式で開催する予定のため、全国どこからでも参加できます。さあ、あなたもWAW!2022に参加して、ジェンダー平等に向けて一緒に一歩を踏み出しませんか?

(写真2)2019年3月開催に開催された第5回WAW!の会場の様子 第5回WAW!(2019年3月開催)の様子

 なお、WAW!2022の前後である10月3日(月曜日)から2023年2月5日(日曜日)までをWAW!ウィークス(WAW! Weeks)として公式サイドイベントも募集しています。
 参加方法や登壇者等のWAW!2022の詳細については、外務省ホームページで随時更新しています。

 皆様の御参加をお待ちしています!

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