グローカル外交ネット
Japan Dayにおける地方自治体PR
在オークランド日本国総領事館
1 オークランドの紹介
オークランドは、ニュージーランド(NZ)全人口の約3分の1となる約160万人が住むNZ最大の都市です。同国の経済の中心地でもあり、日系企業を含む多くの企業が拠点を置いているほか、オークランド国際空港は日本を含め各国との間の直行便を多数有し、多くの外国人が訪れるNZの空の玄関口となっています。NZの中で最も国際色豊かな多様性に富む都市でもあります。他の地域と比べてアジア系、マオリ系、太平洋島嶼系の人口比率が高く、在留邦人も1万人を超えています。市内の至る所で日本食を含む各国の料理店が立ち並び、一年を通じて、中華系のランタンフェスティバルやインドのディワリを始めとした各国の大規模な祭りが行われています。
2 Japan Day
そのオークランドで開催されているNZ最大級の日本文化祭がJapan Dayです。Japan Dayは総領事館とオークランド日本人会との共催事業としてほぼ毎年開催され、多数の来場者が訪れるイベントですが、令和2年2月に開催されたのを最後に、新型コロナウイルスの影響を受けて中止を余儀なくされていました。長いロックダウンによりスポンサーとなる企業の体力低下やボランティアの方々が十分に集まらないといった事情が続く中ではあったものの、オークランド日本人会を中心とする関係者の方々による、Japan Dayを復活させたい、日本人コミュニティを元気づけたいとの熱意と努力の結果、令和4年11月6日、実に2年9か月ぶりに第20回目の節目となるJapan Day 2022が開催されるに至りました。
当日は、ステージでは和太鼓、琴、三味線等の和楽器を使ったグループやロックバンドによる音楽演奏、日本人児童やよさこいグループによるダンスパフォーマンス、合気道や書道の実演等、各ブースにおいては、生け花展示、茶道の実演、日本産物品の販売、日本酒試飲、ワインセミナー、日系企業による商品展示、日本語セミナー、訪日観光PRといったこれまでの開催に劣らず幅広い日本紹介が行われました。ちょうど日NZ外交関係70周年を迎えた記念すべき年に、NZにおける日本のプレゼンスを十分に示し、多くの来場者が楽しめる機会としてふさわしいものとなったものと思います。
3 地方自治体PR
今回のJapan Dayにおける地方自治体PRは、総領事館のほか、日本政府観光局(JNTO)及び自治体国際化協会(CLAIR)の各シドニー事務所、福岡市(オークランド市の姉妹都市)、大分県が出展を行い、それぞれのブースにおいて各地域・担当分野に応じて積極的に展開されました。
総領事館ブースについて簡単に紹介させていただくと、姉妹都市交流や東京オリンピックにおけるホストタウン自治体関係の広報に加え、大阪市による2025年大阪・関西万博の先端技術を中心としたPR動画の上映、静岡市による富士山を背景とした夜景のポスターの展示といったPR希望自治体による個別広報も行い、これらの多様な展示は来場者の目を引くものとなりました。
特に、姉妹都市に関しては、オークランド市を中心とした当館管内自治体の姉妹都市を示す地図を中心に据えた展示を行いました。また、オークランド市の姉妹都市である栃木県宇都宮市と兵庫県加古川市から提供された、これまでの交流を示すパネル資料や観光動画、地場産品も、来場者に対して当地における姉妹都市交流を印象付けるものとなりました。
令和3年(2021年)に開催された東京オリンピックで培われたNZチームとのホストタウン交流についても触れないわけにはいきません。岡山県倉敷市(ウェイトリフティング)、石川県(カヌー)、山形県酒田市(トライアスロン)及び千葉県市原市(ソフトボール)から提供された各自治体PR動画や観光パンフレットに加え、NZチームとの交流のパネルやホストタウンの子供達がマオリ語で歌って踊る動画は、NZチームの活躍とともにそのホストタウンとの交流を来場者に改めて思い起こさせるものとなったことでしょう。
4 地方連携の更なる強化に向けて

両国の人の往来の再開が本格化しつつあるタイミングで、このような質の高い日本文化が幅広く紹介されるJapan Dayの中で行われた今回の地方自治体PRは、NZにおける訪日への関心をさらに高めることになったものと思われます。
在オークランド日本国総領事館としては、地方連携について、今後も当館主催文化事業や天皇誕生日祝賀レセプション等のあらゆる機会を通じて推進してまいります。もし、オークランドでのPRの御希望がございましたらぜひ当館までお声がけください。

