グローカル外交ネット

令和2年4月21日

在ベルギー日本国大使館
儀典班

 2020年2月6日,当館は,大使公邸において令和元年度天皇誕生日祝賀レセプションを開催し,マヒー・ドゥ=ブロック連邦社会問題・公衆衛生・難民移民政策担当大臣をはじめ,200人以上の出席者とともに,天皇陛下のお誕生日をお祝いしました。
 このレセプションでは,例年,公邸料理人による和食や日本酒を提供するとともに,ベルギーと関係の深い地方自治体のご協力を得て,日本の文化・地方の魅力を積極的に発信しています。本年は,石川県金沢市と栃木県と協力させていただき,PRを行いましたので,紹介させていただきます。

石川県金沢市

(写真1)伝統工芸品展示の様子 金沢ブース/伝統工芸品展示
(写真2)箔貼り体験の様子 金沢ブース/金箔貼り体験

 1971年よりベルギー・ゲント市と姉妹都市関係にある石川県金沢市は,政治,経済,学術,文化等,あらゆる分野で,長年に亘りベルギーとの交流を続けています。当館が主催する天皇誕生日祝賀レセプションにおける金沢市ブースも毎年恒例となっており,伝統工芸品の展示紹介や金沢のお酒,和菓子の試飲・試食,特に金箔貼り体験コーナーは,毎年大人気となっています。レセプション当日には,ゲント市から3名の若者にお手伝いに来ていただいたのですが,彼らがお客様にすらすらと金沢の魅力を紹介する姿にはとても驚かされました。彼らは,ベルギーで日本語を学び,さらに金沢に留学もしています。日本の地方の魅力を海外で発信していくにあたり,留学をはじめとする人的交流により,日本を知る若者がベルギーでも増えてきていることを,非常に心強く感じました。

栃木県

(写真3)接客の様子 栃木ブース/接客の様子

 栃木県は,今回,日本における在日ベルギー大使館との交流をきっかけとして,初めて出展にご協力くださいました。また,栃木県奥日光には,ベルギー大使館の別荘が今も現役で利用されているそうで,2018年には,建築90周年を記念して初めて一般公開もされました。このようなベルギーとのご縁を持つ栃木県からは,特産品であるスカイベリー種のいちごを用いたジュースやお酢,クラフトビールなどをご提供いただき,会場でゲストの皆さまに試飲をしていただきました。さらに,「惣譽酒造」の代表取締役を務めておられる河野遵様ご夫妻に当日は会場までお越しいただき,日本酒「惣譽」を紹介していただきました。日本酒は当地でも一般的に人気が高いのですが,試飲や購入ができる場所はまだまだ限られており,今回,その品質の良さのみならず,作り手による日本酒「惣譽」の歴史や特徴の紹介を聞きながら楽しむ日本酒は,ゲストの皆さまにも大好評でした。単に味や見た目の良し悪しだけでなく,モノに込められた作り手の思い,ストーリーを届けることが,その魅力を伝えていくうえで非常に大事なのだと感じました。

 以上,当館の令和元年度天皇誕生日祝賀レセプションにおける地方の魅力紹介の様子をお届けしました。地理的に遠く,なかなか日本の多種多様な魅力に触れる機会の無い当地の人々を中心に,引き続き様々な機会を捉えて,日本の地方の魅力を積極的に発信していきたいと思います。

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