グローカル外交ネット
令和5年度地域の魅力発信セミナーの開催
令和5年10月23日

- 10月19日、外務省は、奈良県、静岡県、福島県郡山市及び茨城県石岡市との共催で、令和5年度地域の魅力発信セミナーを都内の八芳園において開催し、駐日外交団、駐日外国商工会議所、民間企業等の関係者120名が参加しました。
- 第一部 地方自治体によるプレゼンテーション
冒頭、外務省から菱山聡地方連携推進室長が開催の挨拶を行い、その後、共催の4自治体によるプレゼンテーションが行われました。
まず奈良県は、古くは同地域がシルクロードの終着点にあたり、最先端の外国文化や技術がもたらされる中で、清酒や関連する文化が発展してきた歴史を紹介した後、現在同県が取り組んでいる「ガストロノミーツーリズム(土地の気候風土が生んだ食材、習慣、伝統、歴史などによって育まれた食を楽しみ、その土地の文化に触れることを目的としたツーリズム)」の推進についてもPRしました。
静岡県は、「温泉宿数」など数多くの「日本一」があることに触れた上で、富士山等の自然や徳川家康ゆかりの歴史的建造物・工芸品等の伝統、海産物やフルーツ等の食、工業の発達等に代表される産業の魅力を紹介するととともに、地域レベルの国際交流・国際協力を行う地域外交の取組や、本年は東アジア文化都市として数多くのイベントを実施予定であることを紹介しました。
郡山市は、農業・商業・工業がバランス良く発展し、多くの学術研究機関や支援機関が立地している「産業都市」としての同市の歴史や特徴について説明した後、広域的な地域課題解決に向けた「こおりやま広域圏の形成」の取組や、国際都市地域間協力プログラムへの参画及び海外での物産フェアの開催等の「世界から選ばれる都市」を目指した取組を紹介しました。
石岡市は、その地勢や霞ヶ浦等の自然、同市出身の有名人、関東三大まつりのひとつである「石岡のおまつり」、舟塚山古墳等の文化財、市内随所で楽しめる花々、アウトドア・アクティビティ施設やスポーツ、石岡セレクト認証品の数々や多彩な生産物、ギター博物館等の珍しい観光地といった魅力を紹介し、都心に近いながらも雄大な自然に囲まれ、美食に溢れた市であることをPRしました。


- 第二部 交流会
奈良県は、ステージにおいて「清酒造りはじまりの地」をPRをするとともに、和食文化の源流をなす地の魅力を堪能する「ガストロノミーツーリズム」を紹介するため、日本酒の飲み比べや三輪そうめんなど奈良ならではの食材の試食・試飲を行い、参加者と交流しました。
静岡県は、本年東アジア文化都市に選定されたことから、同期間内に多数実施するイベントの一例として大道芸(バルーン・アート)のステージパフォーマンスを行うとともに、その体験ブースを設けるなど、文化芸術をPRしました。また、牛肉などの試食を行い、食材の王国としての魅力を紹介しました。
郡山市は、伝統的な高柴ひょっとこ踊りをステージで披露して参加者の関心を引きつけるとともに、海老根伝統手漉和紙の展示や豆だるまの絵付け体験、鯉料理や郡山ブランド野菜、あさか舞のおにぎり等の試食を通じて同市の魅力を紹介しました。
石岡市は、伝統工芸品である獅子頭の展示や鰹節削り体験を通じて、参加者に伝統に触れてもらいつつ、アロマミスト作り体験やPR動画の放映により新たな観光スポットを紹介しました。また、大秋(柿)、ブランド豚、日の丸ウィスキー等の試食・試飲を通じて、地元産品をPRしました。
駐日外交団等の参加者は、各自治体の魅力に触れ、ステージやブースで自治体関係者と交流を行いました。
- 本セミナーは、駐日外交団等の参加者が奈良県、静岡県、福島県郡山市及び茨城県石岡市の多様な魅力について理解を深めるとともに、共催自治体と参加者の交流の促進につながる機会となりました。
[参考]地域の魅力発信セミナーは平成20年度から実施しており(注)、今回が29回目の開催となります。
(注)令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により実施を見送った経緯があります。