平成21年10月20日
10月14日から20日、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)より、アン・デューク官房局人事課長他2名による人事ミッション及び世界基金の日本人職員である小松隆一戦略情報課長が訪日し、パブリックセミナーでの講演及び就職ガイダンスを実施しました。
6月に実施したパブリックセミナー及び個別面談に引き続き、世界基金の活動や役割について紹介し、国際機関でのキャリアアップを求める日本人に対して世界基金での就職機会に関する情報提供を行うため、外務省は世界基金からの人事ミッションを受け入れ、訪日中の活動を支援しました。
(1)パブリックセミナー(東京大学:16日、京都大学:19日)
外務省は、世界基金、東京大学及び京都大学との共催で、(財)日本国際交流センター/世界基金日本支援委員会の後援を得て、16日に東京で、19日に京都でそれぞれパブリックセミナーを実施しました。
東京大学では、渋谷健司医学系研究科国際保健政策学教授が、京都大学では木原正博大学院医学研究科教授(世界基金支援日本委員会委員)がファシリテーターを務めました。大学研究機関、政府系組織、民間企業、NGO、国連機関等などから東京では約100名、京都では約40名の方が参加し、活発な質疑応答が行われました。
それぞれのセミナーにプレゼンターとして出席した小松隆一世界基金戦略・成果/評価局戦略情報課長からは、2002年の設立以来、世界基金が途上国における三大感染症対策を支援するための資金提供機関として、これまでに140か国に対して約150億ドルの資金支援を承認していることや、世界基金の支援により達成されたエイズや結核治療、マラリア予防での成果などについて紹介がありました。(プレゼンテーション資料(PDF))
続いて、アン・デューク世界基金人事課長から、世界基金には成果主義に基づいた仕事環境に魅力を感じて多彩な人材が集まっていることに触れつつ、高い専門性、責任感、政府機関や民間セクターでの勤務経験等を持つ人が求められていることが紹介されました。また、空席ポストに応募する際には、応募者は世界基金のウェブサイト上の空席情報に記載されている職務内容やコンピテンシー(行動特性)、専門性、勤務年数、言語能力などに合致する経歴を有していることが求められ、応募の際には自分がこれらの要件を満たす経歴や能力を有していることを端的かつ説得力を持ってカバーレターに記載することが重要であるとの説明がありました。(プレゼンテーション資料(PDF))
東京大学でのプレゼンテーションの様子(世界基金撮影)
東京では、山本正日本国際交流センター理事長から独立した組織で国際的な仕事をすることの意義が紹介され、長岡寛介外務省専門機関室長は多くの日本人が世界基金で活躍することに期待している旨述べました。
京都では、下内昭結核予防会研究所副所長が結核の国際的な感染状況やWHO等による取組指針を紹介し、また、木原正博教授からはエイズの国際的な現状やその課題について説明があり、世界基金の設立や活動に関わる背景事情について紹介がありました。
(2)個別面談(東京:15日及び16日、京都:19日)
世界基金が事前に選定した44名の方に対して、世界基金人事チームの3名が個別に面談し、就職ガイダンスを行いました。
(1)東京大学及び京都大学でのセミナーには幅広い分野から数多くの参加者が得られ、6月のパブリックセミナーに引き続いて世界基金についての理解を深める有意義な機会となりました。
(2)特に、世界基金では、国際保健のみならずそれ以外の分野(財務、IT、人事等)で専門性を有する方々にも活躍の場が用意されていることを知る機会となり、参加者に世界基金への就職に一層強く関心を持って頂くことができました。
世界基金での就職情報については、こちら(http://www.theglobalfund.org/en/employment/)をご参照ください。
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