地球環境

水と衛生に関するサイド・イベント「すべての人に水と衛生を」
(概要と評価)

平成20年9月25日

  1. 9月24日午後(ニューヨーク時間、日本時間9月25日未明)、我が国は、ドイツ、オランダ、タジキスタンと共に、ニューヨーク国連本部にて、水と衛生に関するサイド・イベント「すべての人に水と衛生を」を共催した。本件イベントの時宜を得た開催に関する我が国等のイニシアティブは高く評価されたと考えられる。
  2. 本サイド・イベントは、2部構成で行われた。

    (1)第1部では、水・衛生分野における支援に対する政治的後押しを与える観点から、ラフモン・タジキスタン大統領の議長の下、4つの共催国代表たる同大統領、バルケネンデ・オランダ首相、シュタインマイヤー・ドイツ副首相兼外相及び川口順子政府代表が発言し、引き続いて、潘基文国連事務総長及びAU(アフリカ連合)代表としてムワキュサ・タンザニア保健・社会保障大臣が発言を行った。第1部の最後に、議長より、共催国としての考えを纏めたステートメント(仮訳英文(PDF)PDF)を発表した。

     我が国代表たる川口政府代表からは、このサイド・イベントは、水と衛生の問題の意義に焦点が当てられる唯一の機会ではなく、第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)、G8北海道洞爺湖サミット、MDGsハイレベル会合、2009年3月に開催予定の第5回世界水フォーラムを含む一連の会合の一つと位置づけていること、ミレニアム開発目標(MDGs)及び「人間の安全保障」の達成に向けた国際社会の努力におけるMDG7の下に置かれている水・衛生分野に関する目標の戦略的重要性、G8北海道洞爺湖サミットとTICAD IVにおける水・衛生分野における成果、循環型水資源管理の重要性、世界の水・衛生分野におけるトップドナーとして同分野支援に関する継続的なコミットメント等について発言した。

    (2)第2セッションでは、広範な関係者間の議論を促進する観点から、国連「水と衛生に関する諮問委員会」議長のオランダ皇太子殿下が議長を務め、UN Water(水・衛生を扱う24の国連システム内の諸機関より構成される組織)による水と衛生分野の現状に関する報告として、松浦晃一郎ユネスコ事務局長による総括的な発言並びにUNICEF及びWHOによるプレゼンテーションが行われ、その後、スペイン国際協力庁長官、インド村落開発担当次官、アフリカ水閣僚評議会(AMCOW)事務局長、CEO Water Mandate(民間代表)、Water Aid(国際NGO)の代表者等によるパネル・ディスカッション、会場参加者との質疑応答、オランダ皇太子殿下による総括発言が行われた。

  3. 今回のサイド・イベントは、水と衛生に関するMDG達成に向けての取組の現状及び今後の課題について、加盟国、国連、関連国際機関、NGO、民間などの間で議論し、政治的な後押しを与えることを目的としたが、加盟国よりのハイレベルの発言者を含め、300名もの出席者を得たことは、我が国の水・衛生分野における取り組み、貢献に対する加盟国、関係機関等の関心の高さを示すものと考えられる。我が国としては、今後とも水・衛生分野における支援、国際的な取り組みの強化に向け努力していく。

Adobe Acrobat Readerダウンロード Adobe Systemsのウェブサイトより、Acrobatで作成されたPDFファイルを読むためのAcrobat Readerを無料でダウンロードすることができます。左記ボタンをクリックして、Adobe Systemsのウェブサイトからご使用のコンピュータのOS用のソフトウェアを入手してください。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る