地球環境

ブルガリア共和国との京都議定書の下での協力(京都メカニズム)に関する覚書(Memorandum)への署名について

平成17年12月20日

 12月20日、日本政府とブルガリア共和国政府担当省庁との間において、京都議定書が規定する共同実施(JI: Joint Implementation)プロジェクト促進協力に関する覚書(Memorandum)が署名されました。

 本覚書は、共同実施に関して我が国が署名する2番目の協力のための意図表明文書*であり、今後両国間において温室効果ガス削減に資するプロジェクトの促進が期待されます。

*本年6月に、ルーマニアとの間において京都メカニズムに関する協力意図表明文書に署名。

  1. ブルガリア共和国は、かねてより我が国とのJI(共同実施)プロジェクトの実施に前向きであり、その推進のためには、両国間の協力文書の作成が不可欠としてきた。
  2. 同文書は、ブルガリア共和国国内におけるJIプロジェクトの推進と排出削減量(クレジット)の日本国政府登録簿内への円滑な移転を確保するため、両国の政府レベルでの協力の意図を確認するものである。(概要は別添参照)
  3. 今般、ブルガリア共和国ソフィアにおいて、本文書の署名式**が行われた。

**本文書の日本側署名者は、福井駐ブルガリア日本国特命全権大使、ブルガリア側署名者は、チャカロフ環境・水大臣。


別添

ブルガリア共和国との覚書(Memorandum)の概要

1. 目的

 ブルガリア共和国における我が国企業等のJI(注)プロジェクト実施の促進と両国間での排出削減量(クレジット)移転を促進する。

2. 日本側の貢献

(1)ブルガリア共和国におけるJIプロジェクト促進のために情報を交換し、両国間の協力を強化すること

(2)個別のJIプロジェクトを承認する場合には、京都議定書の規定に基づき、承認状を発行すること

(3)JIプロジェクトから生ずるクレジットを日本国登録簿内に移転するに際して、管理を行い、プロジェクトの開発と実現に貢献すること

3. ブルガリア共和国側の貢献

(1)ブルガリア共和国における JIプロジェクト実施に関心のある日本側の企業等に必要な情報提供をすること、及び、個別JIプロジェクトを承認する場合には、承認状を発行することにより、当該事業の実施を促進すること

(2)第一約束期間(2008~2012年)中にJIプロジェクトから生ずるクレジット(ERU:排出削減単位)を日本国登録簿内に移転すること

(3)2008年以前に実施された JIプロジェクトによる排出量削減相当分のクレジットを割当量単位(AAU)として日本国登録簿内に移転すること

(4)ブルガリア国内の重大な政策変更や同国がJI参加資格を満たせなくなった場合であっても、プロジェクト参加者間で合意されたクレジット量が移転されるよう最大限の努力を行うこと

注:京都議定書の下で、附属書I国(先進国・経済移行国)同士が共同で温室効果ガス排出削減プロジェクトを実施し、当該事業から得られた排出削減量(クレジット)を投資国等が自国の目標達成に利用できる制度。

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