軍縮・不拡散

日露非核化協力委員会第30回総務会の開催
(豪州及び韓国拠出金の使途決定)

平成19年4月2日

  1. 日露非核化協力委員会は、3月23日(金曜日)、モスクワにおいて第30回総務会を開催し、豪州拠出金(1,000万豪ドル、約7.4億円)及び韓国拠出金(25万米ドル、約2,900万円)をヴィクター I 級原潜(艦体番号614)解体プロジェクトに充当することを決定した。
  2. この決定を受け、3月23日付で、モスクワにおいて、齋藤泰雄駐ロシア国大使及びアンドレイ・ボリソヴィッチ・マルィシェフ連邦原子力局副長官と豪州側ジュリー・ヘクシャー駐ロシア豪州大臨時代理大使、韓国側キム・ジェソップ駐ロシア韓国大使との間で書簡の交換が行われた。
  3. わが国としては、G8グローバル・パートナーシップの下、これまでロシアの原潜解体事業等に協力してきたところ、今般、新たに豪州及び韓国の参加が得られたことでアジア・太平洋地域に位置する、日本、ロシア、豪州及び韓国4カ国が協力して、極東ロシアにおける原潜解体事業等の非核化協力を進めることは極めて有意義であると考えており、引き続き協力の円滑な実施に努める所存である。

(参考1) 日露非核化協力委員会
 ロシアにおける核兵器の解体及びこれに関連する事業を進めるため、1993年に我が国とロシアとの協定により設置された二国間機関。低レベル液体放射性廃棄物処理施設「すずらん」の建設(2001年完了)、ヴィクターIII級退役原潜解体(2004年完了)、ヴィクターI級退役原潜解体(進行中)等の対露非核化協力事業を実施している。

(参考2)豪州及び韓国拠出金
 豪州拠出金は2004年6月の第22回総務会決定によって、また韓国拠出金は2006年12月の第28回総務会決定によって、それぞれ委員会として受け入れることを決定している。

(参考3)G8グローバル・パートナーシップ
 G8は、2002年のカナナスキス・サミットにおいて、大量破壊兵器(核・化学・生物兵器)及びその関連物資等の拡散防止を主な目的として、「大量破壊兵器及び物質の拡散に対するG8グローバル・パートナーシップ」を発表した。これは、まずロシアを対象に、不拡散、軍縮、テロ対策及び環境を含む原子力安全に関連するプロジェクトを協力して実施する構想で、退役原子力潜水艦の解体など4つの優先分野があげられている。我が国はこの枠組の下で2億ドル余りの拠出を表明しており、このうち1億ドル余りが、「希望の星」を始めとする事業に充てられる。

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