2011年11月4日
在ジュネーブ国際機関日本政府代表部
特命全権大使
小田部 陽一閣下
女子差別撤廃委員会(CEDAW)の最終見解のフォローアップ報告者として、2009年7月の女子差別撤廃委員会第44会期における日本の第6回政府報告の審査について、言及させていただく。会期終了時、委員会は(日本の政府報告に対する)最終見解を貴代表部に送った(CEDAW/C/JPN/CO/6/Add.1)最終見解では委員会は日本政府に対し、パラグラフ18及び28に含まれる勧告の実施に関し、更なる情報を2年以内に提出するようパラグラフ59で要請した。
委員会は女子差別撤廃条約のフォローアップ手続に基づき、2011年8月5日に日本から提出された(最終見解に対する)情報(CEDAW/C/JPN/CO/6/Add.1)を歓迎する。2011年10月にジュネーブにおいて開催された委員会第50会期において、委員会は日本政府から提出された同情報を審査し、以下の評価を採択した。
委員会は、パラグラフ28の勧告の履行を歓迎するとともに、日本政府に対し、次回の定期報告に第3次男女共同参画基本計画の成果について詳細な情報を盛り込むことを勧告する。また委員会はその成果を踏まえ、日本政府がジェンダー平等実現のためにとった追加的措置を示すことを勧告する。
委員会は民法及び戸籍法の差別的規定に関するパラグラフ18の勧告について、一部履行されたものと判断する。民法及び戸籍法の一部を改正する法律案(仮称)は婚姻適齢の男女統一、選択的夫婦別氏制度の導入、嫡出である子と嫡出でない子の相続分の同等化を内容とする一方、女性のみに課せられている6か月の再婚禁止期間の廃止を規定しておらず、内閣でまだ採択されていない。
それゆえ、委員会は日本政府に対し、1年以内に以下の追加的情報を提供するよう、勧告する。
委員会は女子差別撤廃条約の実施について日本政府と建設的な対話を継続することを期待している。
閣下に敬意を表します。
女子差別撤廃委員会
フォローアップ報告者
ドゥブラヴカ・シモノビッチ