軍縮・不拡散

「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」について

平成21年2月

  1. 本件委員会は、ラッド豪首相が2008年6月に訪日した際に提案したもの。(1995年に豪が主催したキャンベラ委員会及び98年に我が国が主催した東京フォーラムと類似のものが念頭。)。同年7月9日の福田総理(当時)とラッド豪首相の間で、日豪共同イニシアティブとして立ち上げることが合意され、共同議長として川口順子元外務大臣とギャレス・エバンス元豪外相が任命された。
  2. 本件国際委員会は、両共同議長を含め15名の委員から構成される。2008年9月の国連総会の際、麻生総理とラッド豪首相がニューヨークにおいて共同記者会見を行い、本件国際委員会の委員が確定したことを発表した。
  3. 本件委員会は、核軍縮・核不拡散及び原子力の平和的利用を取り扱い、2010年5月に開催されるNPT運用検討会議の前に、具体的な勧告等を含む報告書を提示する。報告書の提示まで4回の会合を開催予定。第1回会合は2008年10月20日から21日までシドニーにおいて、第2回会合は2009年2月14日から15日までワシントンDCで開催された。また、第3回会合を6月にモスクワで、第4回会合を10月に日本で開催予定。その他、2009年中に南アジア、北東アジア、ラ米、中東の4地域で地域会合を開催する。

(参考)

1.日豪両共同議長

(1)川口元外務大臣

 67歳。2002年から2005年まで環境大臣、外務大臣、首相特別補佐官(外交担当)。
 2005年より参議院議員。

(2)エヴァンス元豪外務大臣

 63歳。1988年から1996年まで外務貿易大臣及び外務大臣。1999年に政界から引退。
 現在は、ブリュッセルに本拠地を置く国際危機グループ(ICG)の議長を務める。

2.核兵器廃絶に関するキャンベラ委員会

 1995年11月、キーティング豪首相(当時)が、核兵器のない世界に向けた実際的な段階的措置について提言を行うための独立した委員会として設立したもの。17名の委員が個人の資格で参加。96年8月に報告書を採択した。

3.核不拡散・核軍縮に関する東京フォーラム

 1998年5月のインド、パキスタンによる核実験を受け、橋本総理(当時)、小渕外務大臣(当時)のイニシアティブにより、核不拡散・核軍縮問題の将来のあり方について政策提言を行う目的で開催された賢人会議。日本国際問題研究所と広島平和研究所が共催し、17か国1国際機関から専門家計23名が参加した。1999年7月に報告書がまとめられた。

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