その他の経済外交トピックス
2005年日本国際博覧会
日本における万国博覧会
日本と万博との関わりは、1862年に日本の遣欧使節団が第二回ロンドン万国博覧会を視察したことから始まります。その時の様子は、福沢諭吉の「西洋事情」(1886年)に紹介されました。
その次の1867年の第二回パリ万博には、日本から初の出展を行いました。
しかし、当時の日本の政情を反映して、「徳川幕府」、「薩摩藩」、「鍋島藩」それぞれが出展するという状況でした。
「日本」として始めて公式に参加したのは、1873年のウィーン万博です。
日本で万博を開催しようという動きは、まず1890(明治23)年にありましたが、これは時期尚早ということで見送られ、次に1940(昭和15)年の開催に向けての準備が行われました。これは、紀元2600年を記念した「東西文化の融合」をテーマとする万博で、東京・横浜が会場になるはずでした。実際に入場券が印刷、発売されるところまで準備が進んだのですが、日中戦争の影響により1938年に中止が決定されました。東京中央区にある勝鬨橋は、この幻の万博のために建設されたものです。
そして、いよいよ大阪万博。日本で始めて開催された万博です。
その後沖縄海洋博、つくば万博、花と緑の万博が開催され、2005年の愛・地球博を迎えることになります。それでは、日本で行われた万博の概要についてご説明しましょう。
1 日本万国博覧会
- (1)会期:
- 昭和45年(1970年)3月15日~9月13日(183日間)
- (2)場所:
- 大阪千里丘陵(約350ヘクタール)
- (3)テーマ:
- 人類の進歩と調和
- (4)参加国:
- 77か国(日本を含む) 4国際機関
- (5)総入場者数:
- 6,422万人
2 沖縄国際海洋博覧会
- (1)会期:
- 昭和50年(1975年)7月20日~昭和51年(1976年)1月18日(183日間)
- (2)場所:
- 沖縄(約100ヘクタール)
- (3)テーマ:
- 海-その望ましい未来
- (4)参加国:
- 36か国(日本を含む) 3国際機関
- (5)総入場者数:
- 349万人
3 国際科学技術博覧会
- (1)会期:
- 昭和60年(1985年)3月17日~9月16日(184日間)
- (2)場所:
- 筑波研究学園都市(約100ヘクタール)
- (3)テーマ:
- 人間・住居・環境と科学技術
- (4)参加国:
- 48か国(日本を含む) 37国際機関
- (5)総入場者数:
- 2,033万人
4 国際花と緑の博覧会
- (1)会期:
- 平成2年(1990年)4月1日~9月30日(183日間)
- (2)場所:
- 大阪鶴見緑地(約105ヘクタール)
- (3)テーマ:
- 花と緑と生活の係わりを捉え 21世紀へ向けて潤いのある社会の創造を目指す
- (4)参加国:
- 83か国(日本を含む) 37国際機関、18園芸関係等の国際団体
- (5)総入場者数:
- 2,312万人
5 2005年日本国際博覧会
- (1)会期:
- 平成17年(2005年)3月25日~9月25日(185日間)
- (2)場所:
- 愛知県瀬戸市南東部、豊田市、長久手町(約173ヘクタール)
- (3)テーマ:
- 自然の叡智
- (4)参加国:
- 121か国(日本を含む) 4国際機関(国連は国連本部を含む33の国連関係機関を含む)
- (5)総入場者数:
- 2,204万9,544人
「愛・地球博」は15年ぶりに日本で開催された万博です。