
防衛庁陸上自衛隊1等陸佐の派遣
平成14年9月27日
- 今般、10月1日付けをもって、化学兵器禁止機関(OPCW)技術事務局査察局の運用・計画部長に防衛庁陸上自衛隊研究本部浦野重之1等陸佐が就任することとなった。
- 浦野1等陸佐は、OPCW技術事務局の査察局運用・計画部長として、検証制度の中で最も効果的である査察を計画・実施する等、締約国の条約遵守を検証する上で極めて重要な任務に当たる。
- 化学兵器禁止条約は、一つの範疇の大量破壊兵器を完全に禁止し、廃棄させるのみならず、締約国による遵守を確保するための効果的な検証制度を有する条約である。その実施機関としてのOPCWの役割を当省としても重視し、その活動を積極的に支援しており、日本要員の事務局への派遣についても様々な支援を行っているところであるが、今般浦野一等陸佐が事務局内の重要なポストの一つに採用されたことは極めて意義深いと考える。
- 浦野1等陸佐は10月1日にオランダ・ハーグに着任予定で、任期は3年間を予定している。なお、OPCWへの防衛庁職員の派遣は、査察局長として派遣された秋山陸将補
及び査察官を務めた笠畑一尉(現三佐)を含めて3人目となる。
(参考)化学兵器禁止機関は、化学兵器の全廃を定めた化学兵器禁止条約 (97年4月発効)に基づきオランダのハーグに設置された国際機関である。化学兵器禁止条約は、化学兵器の開発、生産、保有、移譲および使用を禁止し、その廃棄を義務付けるとともに、条約の遵守を厳格な検証制度で確保する多国間条約である(現在加盟国145カ国)。OPCWは1997年の発足以来、締約国に対し1,200件を超える査察を実施してきている。