軍縮・不拡散

2008年生物兵器禁止条約(BWC)締約国会合(概要と評価)

平成20年12月

1.概要

(1)12月1日から5日、生物兵器禁止条約(BWC)締約国会合がジュネーブにおいて開催された。我が国を含む締約国97か国が参加し、署名国5か国(ブルンジ、エジプト、ハイチ、ネパール、シリア)、未署名国1カ国(イスラエル)、国連(国連軍縮部(ODA)及び国連軍縮研究所(UNIDIR)を含む)、欧州理事会(EC)、赤十字国際委員会(ICRC)、国際刑事警察機構(INTERPOL)、世界保健機関(WHO)及び国際獣疫機関(OIE)がオブザーバーとして参加した。

(2)今次会合は第6回運用検討会議(2006年)で合意された本年の2つの議題である「バイオセーフティ・バイオセキュリティの向上のための措置」と「バイオ科学技術の悪用予防」について、アヴランチェヴ・マケドニア・ジュネーブ常駐代表を議長として議論が行われた。また、議長の普遍化活動に関する報告、履行支援ユニット(ISU)の活動報告などもあわせて行われた。

(3)締約国は、8月に開催された専門家会合を踏まえて議論を行い、今次会合の最後に上記の議題に関する国内実施のために重要な要素を列挙するとともに、本年の議論をベースに各国がとった措置につき第7回運用検討会議(2011年)に情報提供することを促す報告書をコンセンサスにて採択した。

2.評価

(1)我が国は、8月の専門家会合で我が国の取組を紹介する作業文書の提出やプレゼンテーションを実施し、また今次締約国会合では樽井軍縮代表部大使が代表団長を務め、各議題についての我が国の重視事項を表明するステートメントを実施して報告書作成に貢献した。

(2)今次会合では、締約国の国内実施強化にとって有意義な、具体的要素を多く含む報告書に合意することができたことは評価できる。

3.今後の予定

 2009年には、カナダの議長の下で、「平和目的の生物学的科学技術の国際協力の向上のための、疾病サーベイランス、検知、診断及び封じ込め等の分野におけるキャパシティ・ビルディングの促進」の議題について、専門家会合(8月24日-28日)及び締約国会合(12月7日-11日)が開催される予定。

【関連ホームページ】http://www.unog.ch/bwc 他のサイトヘ(国連ジュネーブ事務所内のBWC関連ページ)

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