6月4日~7日、化学・生物兵器(CBW)関連物資・技術の拡散を防止するための国際輸出管理レジームであるオーストラリア・グループ(AG)総会がパリで開催されたところ、概要以下のとおり。
クロアチアの化学・生物兵器関連物資・技術に関する輸出管理強化が達成されたことから、今次総会からクロアチアが新規参加した。
(1)最近の拡散懸念及びそれに対抗していく措置に関する情報交換が行われた。
(2)化学規制リストに追加するための考慮要因の強化及び生物規制リストのマイコプラズマ・マイコイデスの規制テキストの変更が合意された。
(3)無形技術移転(ITT)の規制が強化され、また国際輸出管理レジームの中では初めて「輸出管理許可申請審査の際にブローカー、仲介者の活動につき考慮する」ことが合意された。
AGの規制リストは化学・生物関連物資の不拡散・輸出管理における国際的な指標となっていることに留意する一方、不拡散・輸出管理が化学・生物関連産業における適正な商取引及び技術協力における障害とならないようにすることが強調された。
AGの規制リスト及び活動が国際的に受容されたのはAGの非参加国及び国際機関への積極的なアウトリーチ活動によるところが大きいことを認識し、2007年及び2008年においても同様にアウトリーチ活動を行っていくことが確認された。
(AGホームページ参照:http://www.australiagroup.net/)