平成21年6月
(1)6月17日(水曜日)から18日(木曜日)まで、カトマンズにおいて、国連小型武器ブローカリング南・中央アジア地域セミナーが、国連アジア太平洋平和軍縮センター、我が国、オーストリア及び韓国の共催により開催された。本セミナーには、南・中央アジア地域10か国の政府関係者、その他地域の政府関係者、NGO及び国際機関の専門家等計30名(我が国からは松浦通常兵器室長)が参加した。
(2)本セミナーは、地域内各国における小型武器の非合法ブローカリング対策のためのキャパシティ・ビルディングを目的に開催された。概要は以下のとおり。
(イ)グローバル・レベル及び地域レベルにおける小型武器非合法ブローカリングの課題を参加国間で議論した。特に南・中央アジア地域においては、地理的及び安全保障の要因から小型武器移転が活発であり、その経由地や積替地となっている国もある。
(ロ)各国がとるべき対策につき、小型武器非合法ブローカリング対策に携わるNGO及び国際機関(インターポール、世界関税機構等)の専門家が、技術的側面を含む講義を行った。
(ハ)今後の取り組みとして、出席者より、国連を中心として関係国際機関の協力や調整を強化すること、各国間及び各国とインターポールや世界関税機構との間での情報共有を地域において促進すること等があげられた。
(1)本セミナーでは、開催費用の資金協力のほか、我が国よりの出席者が議論に積極的に参加し、我が国は、南・中央アジア地域における小型武器の非合法ブローカリングへの取り組みに積極的に貢献した。
(2)本セミナーは、国連における小型武器非合法ブローカリングに関する政府専門家会合(我が国も参加)が2007年にまとめた報告書のフォローアップとして重要な意義を有し、南・中央アジア地域各国における小型武器非合法ブローカリング対策へのキャパシティ・ビルディングに有益であった。