平成17年4月25日
(1)4月19日(火曜日)から21日(木曜日)まで、北京において、わが国、中国、スイスおよび国連の共催による小型武器に関するセミナー(United Nations Workshop on Small Arms and Light Weapons in Beijing)が開催された。
2)このセミナーには、ASEAN諸国および中央アジア諸国からの参加者を中心に30カ国57人の政府関係者と国際機関・研究所から15名が参加した。わが国からは、堂之脇光朗外務省参与が出席して開会挨拶を行うとともに、主要セッションにおいて議長を務めた。
(3)セミナーの7つのセッションにおいては、国連小型武器行動計画の履行促進やトレーシング(追跡)といった小型武器問題の解決に向けたグローバルな取り組みのほか、ASEANおよび中央アジア諸国に焦点を当てた各国・地域レベルにおける輸出入管理の強化、小型武器回収プロジェクト等に関する取り組みや協力が取り上げられた。
(1)今回のセミナーは、アジア、特にASEANおよび中央アジアにおける小型武器問題の解決に取り組むべく、中国の提案によりわが国、スイス、国連が協力して実現したものであり、アジアにおける小型武器問題への取り組みに対するわが国の熱意を参加者に印象づけた。また、右「行動計画」の交渉のとりまとめに貢献した堂之脇参与やカンボディアにおける小型武器回収の促進に当たった源馬プロジェクト・マネージャー(本年3月まで)のプレゼンスも小型武器問題に対するわが国の積極的な姿勢を印象づけた。
(2)わが国は、今次セミナーの開催に当たり、国連に拠出している小型武器基金を通じて資金協力を行った。これまでわが国が開催を支援してきたASEAN諸国を対象としたインドネシア小型武器セミナー(2003年、於:バリ)や中央アジア諸国を対象としたカザフスタン小型武器セミナー(2004年、於:アルマティ)のフォローアップとして議論を深めることができた。
(3)国連からは阿部事務次長(軍縮局長)が出席したほか、共催国である日、中、スイスはもとより、EU、フィンランド、米、英等から大使級を含む関係者の出席を得たこともあり、6月に開催予定の国連小型武器トレーシングOEWGや7月に開催予定の国連第二回中間会合に向けて有益且つ建設的な意見交換が行われた。
(4)ASEANおよび中央アジアからは、外交当局のみならず治安・国防当局からの活発な参加があり、国連小型武器行動計画の同地域における具体的実施の促進にモメンタムを与えることができた。