平成20年12月5日
(1)12月3日及び4日、ノルウェーのオスロにおいて「クラスター弾に関する条約」の署名式が行われ、我が国を含む計93か国が署名を行い(現地時間12月4日夕の時点)、4か国(アイルランド、バチカン、ノルウェー、シエラレオネ)が署名と同時に締結した。
(2)開会式においては、ストルテンベルグ・ノルウェー首相が開会宣言を行い、アイルランド、ラオス、レバノン等の参加国代表、赤十字国際委員会(ICRC)、NGOを代表してクラスター弾連合が演説を行い、続く一般演説にて我が国が最初に演説を行った。今回の署名式には署名を行わない国も参加した。
(3)我が国からは、中曽根外務大臣が出席し、クラスター弾に関する条約に署名するとともに、一般討論演説において、我が国がこれまで地雷及びクラスター弾を含む不発弾処理及び被害者支援に積極的に取り組んできたこと、現在実施中のもの及び今後実施予定の支援の総額は約700万ドルとなる見込みであることを表明し、クラスター弾に関する国際的な取組が今後一層強化されるよう、引き続き積極的な貢献を行っていくとの意思を表明した。
(4)また、中曽根大臣は、この機会にノルウェーのストーレ外相及びスイスのカルミ=レ外相と会談を行った。(1)「クラスター弾に関する条約」は、クラスター弾による人道上の問題に効果的に対処するため、クラスター弾の使用、開発、生産等の禁止、国際的な協力の枠組みの構築等について規定している。我が国は、昨年2月にノルウェーのオスロにおける会議から開始されたオスロ・プロセスのすべての会議に出席し、本年5月にダブリン会議において条約が採択された際にはコンセンサスに参加した。中曽根外務大臣自らが署名したことにより、クラスター弾が引き起こす人道上の懸念を我が国が深刻に受け止め、クラスター弾の問題に今後も積極的に貢献していくとの我が国の姿勢を内外に示すことができた。
(2)今後の取組
必要な国内措置等について検討し、できるだけ早期にこの条約を締結すべく準備を進めていく。同時に、被害者への支援を含むクラスター弾等の不発弾対策支援を引き続き推進し、クラスター弾に関する取組に積極的に関与していく。