北極・南極

令和元年7月2日
(写真1)第4回北極に関する日中韓ハイレベル対話の様子
  1. 6月26日,釜山において,第4回北極に関する日中韓ハイレベル対話が開催されました。日本から山本栄二北極担当大使,韓国から朴興暻(パク・フンギョン)外交部北極担当大使,中国から高風(コウ・フウ)外交部北極担当特別代表をはじめ,3か国の政府関係者及び研究機関の代表が出席しました。
  2. 会合の概要は以下のとおりです。
  • (1)3か国の政府代表から,それぞれの北極政策の現況を説明しました。
     山本大使から,(ア)「自由で開かれた海洋秩序」の維持・強化を重視,北極海もその例外ではないこと,(イ)この考えには,法の支配,航行の自由,開放性,透明性が含まれること,(ウ)3か国の科学研究協力が成り立つためには,データの公開,相互的かつ補完的な協力が確保される必要があること,(エ)ルールに基づく透明で健全な経済環境が重要であることを強調し,また,2018年の北極サークルにおける河野外務大臣の北極政策に関する基調講演等,この1年の日本の北極政策の進捗を説明しました。
     また,北極に関する日中韓ハイレベル対話のあり方,北極評議会,北極海航路といった共通の関心事項に関し,率直な意見交換が行われました。
  • (2)次回会合は日本で開催し,日程については今後外交ルートを通じて調整していくこととなりました。
  • (3)今回,前日の6月25日に,日中韓の研究者による専門家グループ会合が行暫定的に行われ,3か国それぞれの北極研究や取組に関する発表が行われました。

【参考】北極に関する日中韓ハイレベル対話
 2015年11月に開催された日中韓サミットの機会に発出された「北東アジアにおける平和と協力のための共同宣言」において,韓国側の提案により立ち上げられたもの。地球規模での北極を巡る問題の重要性に鑑み,日中韓協力の可能性を追求すること等を目的とする。北極担当大使が代表を務め,研究機関関係者も参加するトラック1.5の会合。これまで4回開催(第1回:2016年・ソウル,第2回:2017年・東京,第3回:2018年・上海,第4回:2019年・釜山)。


北極・南極へ戻る