イタリア共和国

平成26年10月16日
(写真1) (写真提供:内閣広報室)
 第10回ASEM首脳会合に出席するためミラノを訪問中の安倍総理大臣は,16日午前11時50分過ぎから約30分間,マッテオ・レンツィ伊首相と日伊首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです(世耕弘成内閣官房副長官他同席)。

1 二国間関係

  • (1)冒頭,安倍総理大臣からレンツィ首相に対し,日EU・EPA等を通じ,両国の経済分野での協力を強化したい旨,及び,来年のミラノ万博,2016年の日伊外交関係150周年の成功に向け協力を深め,二国間関係を更に強化したい旨述べました。
  • (2)これを受け,レンツィ首相からは,本年3月のハーグ,6月のローマに続き,3回目の首脳会談を実施でき非常にうれしい旨,及び,ミラノ万博,食糧,持続可能な開発等,これまでの首脳会談において議論した様々な議題について議論したい旨発言がありました。更には,日伊社会保障協定のイタリア側の批准手続を急ぎたい,日本を貿易相手として非常に重視している旨発言がありました。

2 日EU・EPA,防災世界会議

 安倍総理から,日EUは基本的価値を共有するグローバル・パートナーであり,EU議長国のイタリアと協力を深めたい旨,日EU・EPAの2015年中の大筋合意を目指し,交渉加速化に協力を期待する旨,日EU・SPAの早期締結も極めて重要である旨を述べました。更に,来年3月に仙台で開催される第3回国連防災世界会議について,イタリアから是非ハイレベルの参加を得て,同会議を成功させたい旨述べました。

3 ウクライナ情勢

  • (1)安倍総理から,ウクライナ・ロシア問題に関し,和平実現に向けた国際的な取組に貢献したい旨述べました。
  • (2)これを受け,レンツィ首相からは,和平プロセスを確かなものとする必要がある,プーチン大統領を国際社会に引き戻し,協力していく必要があるとの認識が示されました。
  • (3)安倍総理から,プーチン大統領との対話は重要であり,レンツィ首相と認識を共有している旨述べると共に,EUが関与してウクライナ・ロシアの問題が解決に向けて前進することに対する期待を表明しました。

4 エボラ出血熱

  • (1)レンツィ首相から,エボラ出血熱は早急な対応が必要な問題であるとの認識が示され,本件に関し,オバマ米大統領,オランド仏大統領,メルケル独首相及びキャメロン英首相と電話会談を行った旨紹介がありました。
  • (2)これに対し,安倍総理からも,エボラ出血熱は各国の一致した対応が重要であり,日本は既に4000万ドルの支援を行っている,日本企業が開発した候補薬品の提供,防護具等の提供を通じて国際社会と協力したい旨述べました。

5 日伊防衛協力

  • (1)レンツィ首相から,日伊防衛協力は非常に重要であり,協力を進めたい旨発言がありました。
  • (2)これに対し,安倍総理から,レンツィ首相の提案に賛意を示しつつ,具体的な協力につき検討させたい旨述べました。

6 結語

  • (1)最後に,安倍総理から,レンツィ首相に来年中に是非訪日してほしい旨述べました。
  • (2)これに対し,レンツィ首相から,訪日の具体的スケジュールを調整したい旨,及び,次回安倍総理がイタリアを訪問される際には是非これまで訪れていないイタリアの都市も訪問していただき,自分が案内したい旨発言がありました。

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