英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)

平成28年1月28日
(写真1)
  1. 1月20日から22日、日本政府と英国政府は、フィリピンのマニラにおいて、ASEAN諸国に対する人道支援/災害救援(Humanitarian Assistance / Disaster Relief(HA / DR))セミナーを共催しました。この会合には、日本からは外務省、防衛省、及び独立行政法人国際協力機構(JICA)、英国からは開発省、国防省の、HA / DRに関わる各専門家が出席し、ASEAN10か国、国際機関等からも専門家が出席しました。
  2. 日本の出席者からは、昨年仙台で行われた第3回国連防災世界会議において採択された「仙台防災枠組2015-2030」(注1)について、我が国による国際緊急援助を含むASEAN地域における我が国の復興支援の経験(2015年4月のネパールにおける地震被害、2013年11月のフィリピンにおける台風被害、2011年11月タイにおける洪水被害)などを事例として,その基礎となっている「ビルド・バック・ベター(Build Back Better)」(注2)の考え方や防災の事前投資の重要性について説明するとともに,途上国への我が国の国際緊急援助の枠組みや実例、能力構築支援プログラムについて説明しました。
  3. 英国からも、HA / DR分野における同国の取組の説明がありました。その後、各参加者の間で、HA / DRの手法や考え方、災害時の子供の保護、コミュニティレベルの支援の必要性、災害データの活用方法等について活発な意見交換が行われました。
  4. このセミナーは東南アジアにおける初めての日英協力事例であり、本年1月8日に東京で開催された第2回日英外務・防衛閣僚会合等において、日英両国が東南アジアにおける日英協力をより深めていくことを確認したことも踏まえて開催されました。今後も両国では様々な分野で協力を進めていく予定です。
  5. なお本セミナーの成果については,2月にミャンマーにて開催されるARF(ASEAN Regional Forum)災害救援ISM(Inter Sessional Meeting)において,発表・共有される予定です。

 注1:「仙台防災枠組2015-2030」
 2015年第3回国連防災世界会議にて採択された国際的な防災への取組指針。
 注2:「ビルド・バック・ベター(Build Back Better)」
 災害以前の状態に復旧するだけではなく、被災地をより良い状態に再建すること。


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