英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
日英外相戦略対話
平成27年1月23日

1月21日(水曜日)11時~11時50分(英国時間),英国を訪問中の岸田文雄外務大臣は,フィリップ・ハモンド(Philip Hammond)英外務・英連邦大臣と日英外相戦略対話を行いました。概要は以下のとおりです。
1.テロとの闘い(邦人人質事案)
- (1)岸田大臣から,ISILによる邦人2名の殺害予告動画の配信について,人命を盾にとって脅迫することは許しがたい行為であり,強い憤りを覚える,日本はテロに屈することなく,国際社会によるテロとの闘いに貢献していく旨述べるとともに,英国政府に対し,事実関係に関する情報収集,当該邦人の早期解放に向けた協力等での支援を要請しました。
- (2)これに対し,ハモンド大臣は,日本に対する連帯の意を表明しつつ,英国政府としてあらゆる協力を惜しまない,英国人もISILに人質に取られて殺害された経験を有しており,すべての情報を提供したい旨の発言がありました。
2.戦後70年
岸田大臣から,戦後70年間の平和国家としての歩みは今後も揺るがない旨述べたのに対し,ハモンド大臣からは,日英で協力して2015年を調和をもたらす年にしたい旨発言がありました。
3.二国間関係
- (1)両大臣は,経済関係の強化,原子力協力,2020年東京オリンピック・パラリンピックでの協力やケンブリッジ公爵殿下の訪日に向けた協力で一致しました。
- (2)岸田大臣から,福島県産品等の輸入規制の撤廃・緩和を求めました。
- (3)ハモンド大臣から,日EU・EPAの2015年中の大筋合意という政治的意思を実現するために鋭意取り組んでいく旨発言があり,岸田大臣からは,英国の支持に謝意を表しました。
- (4)両大臣は気候変動,軍縮・不拡散,国連安保理改革等の国際社会の課題解決に向けた連携を確認しました。