英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)

平成29年9月19日
写真:握手する日英両外相

 9月19日,午前9時15分(現地時間。日本時間19日午後10時15分)から約40分間,国連総会出席のためニューヨークを訪問中の河野太郎外務大臣は,ボリス・ジョンソン英外務・英連邦大臣(The Rt. Hon. Boris Johnson MP,Secretary of State for Foregin and Commonwealth Affairs)と日英外相会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1 総論

 ジョンソン大臣から,日英間の戦略的パートナーシップを更に強化していきたい旨の発言がありました。これに対し,河野大臣から,先日のメイ首相の訪日では,日英間の協力関係を新たな段階に引き上げることで一致しており,今後ジョンソン大臣と緊密に協力していきたい旨述べました。

2 北朝鮮

  • (1) 河野大臣から,国際社会が従来にない新たな段階の圧力をかけることが,必要である旨述べ,そのためにも,新決議を含む関連安保理決議の各国による完全な履行を促したい旨述べました。さらに,河野大臣から,北朝鮮は挑発行動を継続しており,中国及びロシアにも働きかけ,国際社会全体で北朝鮮に対して圧力をかけ,北朝鮮の政策を変えさせることが必要不可欠である旨述べました。
  • (2) ジョンソン大臣からは,中国にも働きかけながら,国際社会が一致して北朝鮮に圧力をかけていくことが重要である旨述べました。
  • (3) 両者は,安保理での対応を含め,引き続き緊密に協力していくことで一致しました。

3 二国間関係

(1)安全保障・防衛協力

  • (ア)両者は,最近の日英間の安保・防衛協力を歓迎するとともに,メイ首相の訪日を契機に,今後も一層推進していくことで一致しました。
  • (イ)特に河野大臣から,英国のアジアへの関与を歓迎し,メイ首相訪日時に発表した「安全保障協力に関する日英共同宣言」に基づき,海における法の支配を維持するため,特にインド太平洋地域で,日英の新しいレベルの安保協力を進めたい旨述べました。その観点から,両者は,明年の英海軍フリゲート「アーガイル」のインド太平洋地域への派遣等,日英間の共同訓練を歓迎しました。
  • (ウ)また,両者は,2020年東京オリンピック・パラリンピックを見据え,サイバー及びテロ分野での協力を進めていくことで一致しました。

(2)経済分野での協力

  • (ア)両者は,EU離脱に向け,日英経済関係を強化していくことで一致しました。ジョンソン大臣からは,日本企業に十分配慮していきたい旨述べました。
  • (イ)また,河野大臣から,科学的根拠に基づくEUの福島産の食品等に対する輸入規制撤廃への協力を要請しました。これに対し,ジョンソン大臣からは,協力 していきたい旨述べました。
  • (ウ)両者は,経済分野での協力を今後一層推進していくことで一致しました。

4 地域情勢

 両者は,ミャンマー情勢についても意見交換し,日英で協力していくことで一致しました。


英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)へ戻る