国・地域

平成31年4月28日

1 フランス(4月23日)

(1)ジベルニー印象派美術館訪問

 安倍昭恵総理夫人は,ジベルニー印象派美術館を訪問し,ブリジット・マクロン仏大統領夫人,ルコルニュ国土一体性・地方公共団体関係大臣付大臣(地方公共団体担当)兼ジベルニー印象派美術館理事長,クデル・ウール県知事等の出迎えを受けた後,フェレッティ同美術館ディレクター等の案内で,美術館内を見学しました。
 安倍総理夫人は,大統領夫人とともに,本年5月に開館10周年を迎える同美術館において,ジャポニスムに惹かれ,日本伝統美術の影響を受けたとされるクロード・モネの印象派絵画等を鑑賞しました。また,モネに影響を受けて多くの作品を手がけている画家,平松礼二氏の作品も鑑賞し,日仏間の文化の緊密な交流について意見交換を行いました。

(2)モネの邸宅・庭園訪問

 安倍総理夫人は,ブリジット・マクロン仏大統領夫人と共に,モネの邸宅・庭園を訪問しました。
モネの邸宅・庭園は,印象派を代表する画家クロード・モネがパリ等での製作活動の後,43歳から晩年を過ごした場所です。
 両夫人は,モネの邸宅に飾られている浮世絵の数々を鑑賞するとともに,睡蓮の池に架けられた日本風の橋を散策しました。また,モネが描いた「牡丹」の題材となった牡丹棚を再現するため,2018年の日仏交流160周年を機に日本一の牡丹の生産を誇る島根県松江市の日本庭園「由志園」(ゆうしえん)から寄贈された牡丹等を,見学しました。

(3)ブリジット・マクロン大統領夫人との昼食会

 安倍総理夫人からは,昨年10月に続きフランスを再度訪問することができ,また,大統領夫人とアルゼンチンにおけるG20サミット以来再会できたことを大変嬉しく感じている旨伝えました。また,安倍総理夫人から,昨年7月,西日本の豪雨による災害対応に万全の対応を期すため取り止めとなったフランス訪問時に予定されていたジベルニー訪問を,関係各位の尽力もあって,今回実現することができたことについて謝意を伝えるとともに,ノートルダム大聖堂で起きた大規模な火災について,お見舞いの言葉を述べました。
 大統領夫人からは,安倍総理夫人をジベルニーにお招きすることができ,大変嬉しく思っている旨の発言がありました。

2 イタリア(4月24日)

(1)精神医療関係者との懇談

 安倍総理夫人は,イタリアの精神医療関係者から,同国の1978年イタリア精神保健法(通称「バザリア法」)に基づくイタリアの精神医療への取組みにつき説明を受けました。
 冒頭,ビオンディ・ウンベルト1世総合病院教授,ロマーノ保健省予防衛生総局ドーピング依存予防・メンタルヘルス課職員,ペッツィ・ラッツィオ州メンタルヘルス評議会議長,マルテッリ精神障害博物館館長及びコヴィエッロ・精神障害者用居住施設“SRTRe” 職員から,イタリアでの精神医療分野での制度や取組みについての説明を受けた後,意見交換を行いました。

(2)ローマ日本人学校訪問

 安倍総理夫人は,ローマ日本人学校を訪問し,幼稚園・小学部・中学部の幼児・児童・生徒と交流しました。
 生徒らによる日伊両国国歌及び校歌の斉唱の後,安倍総理夫人は,折り紙を使ったあじさいのオブジェを生徒らと一緒に作りました。
 最後に,安倍総理夫人は,生徒らに対し,日本・イタリア両国の文化や歴史をよく学び,学習や活動を通じたイタリアとの友好関係増進への期待を込めた言葉を贈りました。

(3)「女性の家」関係者との懇談

 安倍総理夫人は,女性の地位向上のために活動する「女性の家」を訪問し,デル・ヴェッキオ「女性の家」副会長及びボンディ同運営委員から,同施設の活動につき説明を受けました。その後,両名並びにファソラ・ボローニャ「女性の家」会員及びモッチャ「コーディチェ・ドンナ(女性のための女性による弁護士協会)」弁護士を迎え,日本及びイタリアにおける女性のエンパワーメントや活躍の促進について意見交換を行いました。

3 スロバキア(4月24,25日)

(1)日本語関係者との懇談

 24日,安倍総理夫人は,日本語を使って企業向けのコンサルティングを行うスロバキア人や,日本語教師,日・スロバキア語通訳として活躍する方々と懇談を行いました。

(2)コメニウス大学日本語学科訪問

 25日,安倍総理夫人は,コメニウス大学日本語学科を訪問しました。コメニウス大学は,スロバキアで日本語を専攻できる唯一の大学であり,安倍総理夫人から学生に対し,大学卒業後も,日本語や日本に関する知識を使い,日・スロバキア関係の更なる発展のために活躍することを期待する旨述べました。タンツェル副学長からは,安倍総理夫人の同大学訪問は学生たちを非常に勇気づけるものであるとの発言がありました。更に,安倍総理夫人は,同大学関係者と,スロバキアにおける日本語教育について,意見交換を行いました。
 

(3)日本センター訪問

 25日,安倍総理夫人は,日本センターを訪問しました。日本センターは,日本文化に関心のある一般市民を対象に,日本語,書道,生け花等の講座を開講している施設です。
 安倍総理夫人から,仕事や勉学の傍ら日本語や日本文化を学ばれている方々に敬意を表するとともに,スロバキアにおける日本語教育の発展及び日本の伝統・文化発信のために長年尽力されている日本センターに対し,謝意を表しました。
 

4 ベルギー(EU)(4月25日)

 トゥスク欧州理事会議長夫人との夕食会 
 安倍総理夫人は,マウゴジャータ・トゥスク欧州理事会議長夫人の招待により,夕食をともにしました。
 安倍総理夫人からは,日本とEUとは,経済連携協定(EPA)の発効及び戦略的パートナーシップ協定(SPA)の暫定適用の開始に至るなど,益々その関係が強化されており,そのような中で,欧州の「首都」であるブリュッセルを再訪し,トゥスク議長夫人に再会できたことは大変喜ばしい旨述べました。

5 米国(4月26,27日)

(1)日本語教育に関する意見交換会

 26日,安倍総理夫人は,「国際ポエトリー交流プログラム」を立ち上げ,詩の朗読を通じた各国の若者の交流深化に尽力されているキャロライン・ケネディ前駐日米大使や日本語教師を含む現地の日本語教育関係者等6名と,「米国における日本語教育の発展について」をテーマに,意見交換を行いました。
 参加者から,日本語学習者の推移や日本語教師育成の課題等,米国における
日本語教育の現状や課題,それらへの対応等について,参加者自身の経験を踏まえての発言がありました。
 安倍総理夫人からは,参加者の今後の日本語教育分野での活躍を期待するとともに,米国における日本語教育の発展に向け共に協力していきたい旨述べました。
 
(参考)国際ポエトリー交流プログラム
 異なる国の学生たちが,自ら作成した詩の朗読を通じ,相互理解を深め,良好な関係を築くことを目的とした交流プログラム。2014年に開始し,毎年1回を目処に開催。

(2)ワシントン記念塔及び国立盆栽盆景園訪問

 27日,安倍総理夫人は,メラニア・トランプ米大統領夫人の案内で,ワシントン記念塔を訪問し,記念塔の展望階から眼下に広がるワシントンDCの景色を眺めながら,ワシントン記念塔の歴史等について説明を受けました。
 その後,大統領夫人の案内で,国立樹木園内の国立盆栽盆景園を訪問し,日本庭園や日本パビリオンに展示されている日本から寄贈された盆栽,また北米パビリオンに展示されている北米で活躍する盆栽作家の作品を鑑賞しながら,国立盆栽盆景園や盆栽を通じた日米交流について説明を受けました。
(両夫人の面会は,今回で7回目となります。)
 
(参考)国立盆栽盆景園
 1976年に米国建国200周年を記念し,秩父宮家,高松宮家や歴代総理などから日本の盆栽の名品53鉢を寄贈されたことを契機に設立されたもの。

6 カナダ(4月28日)

(1)カナダ歴史博物館訪問

 安倍総理夫人は,ソフィー・トルドー首相夫人と共にカナダ歴史博物館を訪問し,日系カナダ人や先住民を含むカナダの歴史・文化や女性の地位向上に関するカナダの取組等について説明を受けました。
 

(2)元JETプログラム参加者との意見交換

元JETプログラム参加者との集合写真
 安倍総理夫人は,オタワ近郊に在住するJETプログラム(語学指導等を行う外国青年招聘事業)の元参加者の代表6名と,意見交換を行いました。
 現在,カナダの行政,ビジネス,文化等の分野で活躍する元JET参加者から,日本滞在時の心に残るエピソードや,現在の個々の活動状況の報告がありました。安倍総理夫人は,日本での経験も活かしながら様々な分野で活躍してほしい旨述べるとともに,今後もカナダで日本語や日本文化を伝えるのみならず,それぞれの出身の町の素晴らしさを日本人にも紹介することなどを通じて,両国関係の強化に貢献していただきたい旨述べ,参加者を激励しました。
 
(参考)JETプログラム
 Japan Exchange and Teaching Programmeの略称。外務省,文部科学省,総務省の協力のもと,地方公共団体が,諸外国の若者を特別職の地方公務員として任用し,日本全国の中学校や高校で外国語やスポーツなどを教えたり,地方公共団体で国際交流のために働いたりする機会を提供する事業。
 

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