アジア欧州会合(ASEM)

平成30年9月25日
(写真1)日本政府とEUとの共催により,「ASEM持続可能な連結性/質の高いインフラに関するセミナー」が開催されました
(写真2)包摂的で持続可能な経済成長を実現させる「質の高いインフラ」の重要性について日本の立場を発信しました
  1. 9月12日,東京(三田共用会議所)において,日本政府とEUとの共催により,「ASEM持続可能な連結性/質の高いインフラに関するセミナー」が開催されました。本セミナーには,スピーカー,モデレーターのほか,各ASEMメンバー国のASEM高級実務者,在京外交団,駐日国際機関,民間企業,シンクタンク等から,約120名の方々に参加いただきました。
  2. 本セミナーの冒頭では,齊藤純ASEM担当大使から河野外務大臣のメッセージが代読され,包摂的で持続可能な経済成長を実現させる「質の高いインフラ」の重要性について日本の立場を発信しました。また,パトリシア・フロア次期駐日欧州連合(EU)代表部大使が冒頭挨拶を行いました。
  3. 本セミナーでは,異なる3つのテーマのセッションが,パネルディスカッション形式で行われました。第1セッションでは,「なぜ世界は連結性と質の高いインフラを必要としているか」とのテーマの下,本間勝・前欧州復興開発銀行(EBRD)代表事務所長がモデレーターを務め,吉野直行アジア開発銀行研究所(ADBI)所長,プラメン・トンツェヴ・ギリシャ国際経済関係研究所アジア部長,スハルソ・モノアルファ・インドネシア大統領諮問評議会議員(元同国国民住宅大臣)がパネリストとして参加し,「質の高いインフラ」の必要性と課題について,議論しました。
    第2セッションでは,「ソフト連結性のための制度と規制の重要性」とのテーマの下,萱島信子(独)JICA研究所所長がモデレーターを務め,セルハト・ユナルディ・ドイツ産業連盟シニアマネージャー,ベンジャミン・ディオクノ・フィリピン予算管理大臣,チョン・へウォン韓国国立外交院外交安保研究所副教授がパネリストとして参加し,貿易,投資,運輸,デジタル経済等における制度面での連結性の重要性や課題について,議論しました。
    第3セッションでは,「アジア・欧州間において質の高いインフラと持続可能な連結性を推進する上でのASEM各地域から見た課題」とのテーマの下,K.E・シータ・ラム東京大学客員教授がモデレーターを務め,ヴィリィ・ヴァルジョワ欧州対外活動庁アジア太平洋局経済顧問,T.V.ラマチャンドラン・ブロードバンド・インディア・フォーラム会長,リム・チェ・チェンASEAN事務局連結性局長,フェン・リー中国外交学院准教授がパネリストとして参加し,ASEM内の各地域における連結性,及び,質の高いインフラ推進の取組と課題について,議論が行われました。
  4. 本セミナーにおける議論を通じて,ASEMにおける連結性の強化や「質の高いインフラ」の概念の重要性について,参加者の間で認識が深まりました。本セミナーの議論の成果は,10月18日から19日にかけてベルギーで開催予定のASEM首脳会合を始め,今後のASEM関連会合においても取り上げられる予定です。

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