キルギス共和国
日・キルギス外相会談
平成29年5月1日
5月1日9時(現地時間)から約30分間,トルクメニスタンを訪問中の岸田文雄外務大臣は,アブディルダエフ・キルギス外務大臣(H.E. Mr. Erlan ABDYLDAEV, Minister of Foreign Affairs of the Kyrgyz Republic)との間で外相会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭
岸田大臣から,先日キルギスで発生した地すべりにより犠牲者が生じたことにつき,お見舞いの言葉を述べました。また、本年3月末のアブディルダエフ外務大臣訪日の際の外相会談に続き,再びお会いでき嬉しい,引き続き,民主主義を始めとする基本的な価値を共有するキルギスとの関係を発展させていきたい旨述べました。アブディルダエフ外務大臣から,見舞いの言葉に対して謝意が述べられ,外交関係樹立25周年に際し,これまで達成された相互信頼関係を更に発展させたい旨述べました。
2 二国間関係
双方は,3月の外相会談の際にキルギス側よりなされた様々な分野にかかる提案について意見交換を行うとともに,岸田大臣から,キルギス側の提案を受け,投資協定予備協議の実施を検討する用意がある旨述べつつ,両国経済関係の発展のためにも,早期に協議を開始したい旨述べました。これに対し,アブディルダエフ外務大臣より,日本側の提案を歓迎する旨の発言があり,IT利活用等の分野での日本との協力への関心が示されました。
3 地域情勢
北朝鮮情勢に関し,岸田大臣から,国連安保理にて北朝鮮の非核化についての議論が行われた直後に北朝鮮が再び弾道ミサイルを発射したことは,国際社会に対する正面からの挑戦であり,断じて容認できない,北朝鮮に核・ミサイル計画を放棄させるため,安保理決議の実効性を含め,協力していきたい旨述べました。それに対し,アブディルダエフ外務大臣からは,北朝鮮の政策は情勢を不安定化させるもので受け入れられず,日本の立場と完全に同じである旨の発言がありました。また,岸田大臣から拉致問題を提起し,理解と支持を得ました。