ウクライナ

令和6年1月7日
握手する両外相
外相会談の様子
共同記者発表の様子

 現地時間1月7日10時45分(日本時間7日17時45分)過ぎから約1時間40分、ウクライナ訪問中の上川陽子外務大臣は、ドミトロ・クレーバ・ウクライナ外務大臣(H.E. Mr. Dmytro KULEBA, Minister for Foreign Affairs of Ukraine)と日・ウクライナ外相会談及びワーキング・ランチを行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、クレーバ大臣は、先般の能登半島地震の被害に対するお見舞いの言葉を述べるとともに、上川大臣は2024年における最初の外国賓客であり歓迎する旨の発言がありました。これに対し、上川大臣から、能登半島地震の被害に対するお見舞いに謝意を表するとともに、大臣就任以前からウクライナについて深刻な懸念を持って取り組んできており、就任後なるべく早い時期に訪問したいと考えていた旨述べ、ウクライナ側の協力も得て、本年初の外国訪問先としてウクライナ訪問を実現できたことへの謝意を述べました。
  2. 上川大臣から、ロシアが年末年始もキーウを含めた各地へのミサイルや無人機による攻撃を継続していることを改めて強く非難し、犠牲となった方々への心からのお悔やみを表明しました。クレーバ外相からは、ロシアによるウクライナ侵略に関する情勢の説明があり、両大臣は、公正かつ永続的な平和に向けた取組を含め、現下の状況を踏まえた意見交換を行いました。
  3. 上川大臣から、これまでもウクライナ支援を力強く推進してきた旨述べ、先般表明した追加支援の一環として、NATO信託基金に新たに約3,700万ドルを拠出し対無人航空機検知システム等を供与することとした旨述べました。加えて、上川大臣から、越冬支援について、追加で500万人以上の裨益が見込まれる可動式ガスタービン発電機5基の供与及び大型変圧器7基の輸送支援を行い、同7日にその供与式を行うところである旨述べました。これに対し、クレーバ外相から、新たに発表されたものも含め、日本の支援に深く感謝する旨発言がありました。
  4. また、上川大臣から、同7日に女性や子どもたちへの支援の現場を視察し、脆弱な立場にある人々の声を直接伺う予定である旨述べました。その上で、上川大臣から、緊急人道支援から復旧・復興に至る全てのフェーズにおいて、WPSの視点を踏まえつつ案件を形成していきたい、今般決定した追加支援においても、女性や子どもたちに対する教育・保健医療・シェルター整備や、ジェンダーに基づく暴力(GBV)の被害者保護等の支援を行っていく旨述べました。
  5. また、両大臣は、2月19日の日・ウクライナ経済復興推進会議の準備状況や、ウクライナ側が進める公正かつ永続的な平和実現に向けた取組について具体的な議論を行いました。
  6. その他、両大臣は、東アジア及び中東情勢を含めた地域及び国際情勢について意見交換を行い、二国間及び国際場裡での協力を一層強化していくことで一致しました。

ウクライナへ戻る