スロベニア共和国
茂木外務大臣のスロベニア訪問
令和3年4月30日



スロベニアを訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間4月30日午前9時48分(日本時間30日午後4時48分)から50分間、アンジェ・ロガル・スロベニア共和国外務大臣(H.E. Dr.Anže LOGAR, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Slovenia)との間で外相会談を行いました。
その後、同日午前11時(日本時間午後6時)から40分間、ヤネス・ヤンシャ・スロベニア共和国首相(H.E. Mr.Janez Janša, Prime Minister of the Republic of Slovenia)、午前11時42分(日本時間午後6時42分)から30分間、ボルト・パホル・スロベニア共和国大統領(H.E. Mr. Borut PAHOR, President of the Republic of Slovenia)を表敬しました。
さらに、同日午後12時26分(日本時間午後7時26分)から90分間、ロガル外相と二度目の外相会談を行いました。
一連の会談の概要は以下のとおりです。
- 茂木大臣から、基本的価値を共有するパートナーであり、本年後半のEU議長国を務めるスロベニアとの協力を重視している旨述べました。スロベニア側から、茂木大臣の初訪問に歓迎の意を表し、近年の活発な要人往来や先端技術分野を含む日本企業のスロベニアへの投資を評価するとともに、経済関係を始め更なる二国間関係発展への期待を述べました。双方は、今次訪問及び来年の外交関係開設30周年を機に、Society 5.0やサイバーセキュリティーに関する協力を含め関係を一層進展させることで一致しました。
- 茂木大臣から、「西バルカン協力イニシアティブ」に基づく西バルカン諸国の欧州統合支援に触れ、同地域に隣接し深い知見を有するスロベニアと協力を強化したい旨述べ、双方は、西バルカン諸国のEU加盟に向け、引き続き協力を進めていくことで一致しました。
- 日EU協力につき、茂木大臣から、「自由で開かれたインド太平洋」の考え方を改めて説明し、先般の「インド太平洋における協力のためのEU戦略」の公表を歓迎するとともに、9月までにEUが作成を目指す「共同コミュニケーション」の策定に向けて次期EU議長国のスロベニアと緊密に連携していきたい旨述べ、スロベニア側の賛同と支持を得ました。さらに、スロベニア側が本年後半のEU議長国として重視している新型コロナ対策、サプライチェーンの強靭化や気候変動といった分野でも、日EU協力を推進していくことで一致しました。
- 中国や北朝鮮等の東アジア情勢についても意見交換を行い、茂木大臣から海警法を含む東シナ海・南シナ海における力による一方的な現状変更の試みの継続・強化に対する深刻な懸念を表明しました。また、双方は基本的価値を共有する同志国が結束して、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化していくことの重要性について一致しました。双方は、北朝鮮の全ての大量破壊兵器及び弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄に向け、安保理決議の完全な履行を確認するとともに、茂木大臣から、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を求め、支持を得ました。
- スロベニア側から、東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催への支持と、その際の要人訪日実現への期待が示されました。