欧州

平成29年7月25日

 岸信夫外務副大臣は,7月17日から23日まで,アルバニア,ルーマニア及びクロアチアを訪問したところ,概要は以下のとおりです。

1 アルバニア訪問

(1)7月17日及び18日,岸信夫外務副大臣はアルバニアを訪問し,以下の要人と会談しました。

  • ブヤール・ニシャニ大統領(H.E. Mr. Bujar Nishani, President
  • エディ・ラマ首相(H.E. Mr. Edi Rama, Prime Minister
  • イリル・メタ国会議長(H.E. Mr. Ilir Meta, Speaker of the Parliament
  • ディトミル・ブシャティ外務大臣(H.E. Mr. Ditmir Bushati, Minister of Foreign Affairs

(2)それぞれの会談において,アルバニア側から,本年1月の在アルバニア日本大使館開館は,二国間関係にとって重要なステップであり,これを機に,両国の関係が一層深化することを期待する旨述べられました。また,これまでの日本の支援に対する謝意が表明されました。
 これに対して岸副大臣から,日本は西バルカン地域の安定に大きな影響力を有するアルバニアとの関係を重視しており,国内改革の進展を評価するとともに,今後とも同国の改革努力を支援していきたい旨述べました。また,大使館開設を機に,経済や文化・学術を含めた幅広い分野で交流が活性化することを期待する旨述べました。
 さらに,国際場裡における協力や東アジアを始めとする地域情勢についても意見交換が行われました。

  • (写真1)ニシャニ大統領表敬
    ニシャニ大統領表敬
  • (写真2)メタ国会議長表敬
    メタ国会議長表敬

(3)岸副大臣は,本年1月1日の在アルバ二ア日本大使館の開館を受け,7月17日に開催された開館レセプションに出席し,日本政府を代表して挨拶を行いました。
 挨拶において,岸副大臣は,日本とアルバニアとの友好関係に触れるとともに,良好な二国間関係を更に発展させていきたい旨述べました。
 アルバニア側を代表して出席したブシャティ外務大臣からは,日本大使館開館に対する歓迎の意と二国間関係拡大への期待が述べられました。
 同レセプションには,アルバニア政府関係者や在アルバニアの各国外交団など,多数の出席がありました。

  • (写真3)大使館開館レセプションでスピーチをする岸副大臣
    大使館開館レセプションでスピーチをする岸副大臣
  • (写真4)レセプションの様子
    レセプションの様子

(4)岸副大臣は,7月17日,平成26年度次世代自動車ノン・プロジェクト無償資金協力の引渡式に出席しました。このプロジェクトは,アルバニアにおける環境保全に向けた取組を促進するため,環境に配慮した日本製のクリーンディーゼル車とハイブリッド車を約130台供与するものです。
 本引渡式では,ブシャティ外務大臣及びエコノミ経済開発・観光・企業大臣から,本プロジェクトに対する謝意が述べられました。岸副大臣からは,日の丸エコカーが美しいアルバニアの環境保全に一役買うとともに,持続可能な社会の構築に貢献することを期待する旨述べました。

  • (写真5)鍵のレプリカの贈呈
    鍵のレプリカの贈呈
  • (写真6)引渡式の様子
    引渡式の様子

2 ルーマニア訪問

(1)7月19日及び20日,岸信夫外務副大臣はルーマニアを訪問し,以下の要人と会談しました。

  • クラウス・ヨハニス大統領(H.E. Mr. Klaus Iohannis, President
  • ミハイ・トゥドセ首相(H.E. Mihai Tudose, Prime Minister
  • テオドル・メレシュカーヌ外務大臣(H.E. Mr. Teodor Melescanu, Minister of Foreign Affairs

(2)それぞれの会談において,ルーマニア側から,ハイレベルの政治対話の実現や日本企業による更なる投資の拡大,人的交流の促進への期待が述べられました。
 これに対して岸副大臣から,ルーマニアは安全保障面での貢献や堅調な経済成長等を背景に,その戦略的重要性が高まっているとの認識を示し,民主主義,法の支配等,普遍的価値を共有する重要なパートナーとして協力関係を一層拡大・強化していきたい旨述べました。その上で,ルーマニアに対する最後の円借款案件である「ブカレスト国際空港アクセス鉄道建設計画」の実現の重要性を強調しました。
 また,国際場裡における協力や日EU関係,東アジアを始めとする地域情勢についても意見交換が行われました。

  • (写真7)ヨハニス大統領表敬
    ヨハニス大統領表敬
  • (写真8)トゥドセ首相表敬
    トゥドセ首相表敬

3 クロアチア訪問

(1)7月20日から22日まで,岸信夫外務副大臣はクロアチアを訪問し,以下の要人と会談しました。

  • コリンダ・グラバル・キタロビッチ大統領(H.E. Ms. Kolinda Grabar-Kitarovic, President
  • アンドレイ・プレンコビッチ首相(H.E. Mr. Andrej Plenkovic, Prime Minister
  • マリヤ・ペイチノビッチ・ブリッチ副首相兼外務・欧州問題大臣(H.E. Ms. Marija Pejcinovic Buric, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign and European Affairs

(2)それぞれの会談において,クロアチア側から,日本企業による対クロアチア投資を始めとする両国間の経済関係の強化に対する期待が表明されました。
 これに対して岸副大臣から,日本とクロアチアはマグロの貿易や観光分野での交流が盛んであり,来年の外交関係樹立25周年を見据え,経済分野を中心とする幅広い分野で協力していくとともに,日EU間の枠組みにおいてもクロアチアと協力を深めていきたい旨述べました。
 また,国際場裡における協力や東アジア,南東欧を始めとする地域情勢についても意見交換が行われました。

  • (写真9)グラバル・キタロビッチ大統領表敬
    グラバル・キタロビッチ大統領表敬
  • (写真10)プレンコビッチ首相表敬
    プレンコビッチ首相表敬

(3)7月21日,岸副大臣は,スプリット市を訪問し,ボドピベツ駐スプリット名誉総領事から邦人保護の取組を始めとする名誉総領事の活動状況につき聴取しました。


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