クロアチア共和国
日・クロアチア外相会談及びワーキングディナー



8月14日午後6時35分(現地時間;日本時間15日午前1時35分)から約110分間,クロアチア・ザグレブを訪問中の河野太郎外務大臣は,ゴルダン・グルリッチ=ラドマン・クロアチア外務・欧州問題大臣(H.E. Mr. Gordan GRLIC RADMAN, Minister for Foreign and European Affairs of the Republic of Croatia)と外相会談及びワーキングディナーを行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭
冒頭,グルリッチ=ラドマン大臣から河野大臣に対して24年ぶりの日本の外相の訪問を歓迎する旨述べました。河野大臣から,グルリッチ=ラドマン大臣に対して外務・欧州問題大臣就任への祝意を伝え,グルリッチ=ラドマン大臣と協力して両国の関係を発展させていきたい旨述べました。
2 二国間関係
両大臣は様々なレベルで政治対話を継続していくことを確認しました。また,河野大臣から,最近の日本企業によるクロアチアへの投資の成功例について言及しつつ,こうした成功例を積み重ねたい,経済関係をさらに拡大するためクロアチアからの経済ミッションの派遣などがあれば歓迎したい旨述べました。これに対して,グルリッチ=ラドマン大臣から,クロアチアとして輸出入の多様化に取り組んでいることや,労働者の質が高くインフラが整っているクロアチアのビジネス環境の利点が述べられ,両大臣は今後協力していくことを確認しました。さらに,両大臣は観光・スポーツ分野等での交流促進について意見交換を行いました。
3 西バルカン情勢
グルリッチ=ラドマン大臣から,クロアチアの来年のEU議長国の際の優先分野として西バルカンの欧州統合を取り上げ,この地域のEUへの統合を支援する旨述べました。これに対して,河野大臣から,日本は「西バルカン協力イニシアティブ」を通じ,EU加盟に向けた西バルカン諸国の経済・社会改革や地域内の協力を支援していく旨説明しました。また,EUと西バルカンの架け橋であるクロアチアとの連携を重視しており,クロアチアがEU議長国として議論をリードすることを期待する旨表明しました。
4 地域・国際情勢
両大臣は,東アジア及び欧州の地域情勢について意見交換を行い,北朝鮮問題などで連携して対応していくことを確認しました。河野大臣から,拉致問題の早期解決に向けたクロアチアの理解と支持を得たい旨述べ,グルリッチ=ラドマン大臣から支持が表明されました。