ドイツ連邦共和国

令和6年7月12日
ショルツ首相と握手する岸田総理 日独共同記者会見 (写真提供:内閣広報室)
会談の様子 日独首脳会談(テタテ) (写真提供:内閣広報室)

 現地時間7月12日午後5時30分(日本時間7月13日午前0時30分)からテタテ(一対一)の会談を含め約45分間、ドイツ連邦共和国を訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、オラフ・ショルツ・ドイツ連邦共和国首相(H.E. Mr. Olaf SCHOLZ, Chancellor of the Federal Republic of Germany)と首脳会談を、また、12日午後7時00分(日本時間13日午前2時00分)から約70分間、ワーキングディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭
    1. 岸田総理大臣から、ショルツ首相による歓迎に感謝し、総理就任後、初めてベルリンを訪問することができて嬉しい旨述べました。また、国際社会が複合的な挑戦に直面する中、価値や原則を共有する両国が、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて果たすべき役割は益々大きくなっている旨指摘し、連携の更なる深化に向けて議論したい旨述べました。
    2. ショルツ首相からは、岸田総理大臣に対する歓迎の意が示されるとともに、両国の連携を更に強化したい旨の発言がありました。
  2. 二国間関係
    1. 安全保障・防衛協力
       岸田総理大臣から、ドイツがインド太平洋への関与を強化している中、近年、両国間で安全保障・防衛協力が進展していることを指摘しました。両首脳は、今夏にドイツ空軍機及びフリゲート艦等の訪日、日本の海上自衛隊の練習艦隊によるハンブルクへの寄港が予定される中、日・独物品役務相互提供協定が、本12日に発効を迎えたことを歓迎し、同協定が両国部隊間の協力の更なる促進に繋がることへの期待を共有しました。
       両首脳はまた、両国の外務・防衛閣僚による「2+2」の枠組も活用しながら、安全保障・防衛協力の連携を更に強化していくため、その次回会合を早期に開催するべく調整していくことを確認しました。
    2. 日独政府間協議岸田総理大臣から、昨年3月に東京で開催した日独政府間協議第1回会合が、日独関係の新たな1ページを開く重要なステップとなった旨述べ、両首脳は、両国の関係閣僚の参加も得て、来年にもドイツで次回会合を開催すべく調整していくことを確認しました。
    3. 経済安全保障、貿易・投資等の分野における協力
       岸田総理大臣から、近年顕在化する経済安全保障上の課題に対し、同盟国・同志国の一致した対応が重要である旨指摘しました。両首脳は、自由で公正な国際経済秩序を維持・拡大していくためには、産業構造や高度な技術力において共通点を持つ日独の連携が重要であるとの認識を共有し、両国間で経済安全保障に関する協議枠組を創設することで一致しました。
       岸田総理大臣から、貿易、投資、研究協力の促進も重要と指摘し、水素、クリーンエネルギー、半導体、重要鉱物資源等の戦略的部門において、民間セクターを含む両国間の連携に進展が見られること、両国間でスタートアップ企業の誘致や進出促進に向けた取組が進んでいること等を歓迎する旨述べました。また、両首脳は、ビヨンド5G/6Gの研究開発、サイバー分野、AIに関する国際ルール形成等の分野を含め、両国間の協力を強化していくことを確認しました。
    4. 知的交流
       両首脳はまた、30年以上続く日独フォーラムや来年設立40周年を迎えるベルリン日独センター等を通じ、日独間の知的交流の更なる進展に対する期待を共有しました。
  3. 国際情勢
    1. 両首脳は、ウクライナ情勢について協議を行い、日独を含む国際社会が連携しながら、強力な支援を継続することが重要との認識で一致しました。
    2. また、両首脳は、インド太平洋情勢やグローバル・サウスと呼ばれる国々との協力についても、最新の進展を踏まえ、率直な意見交換を行いました。

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