ボスニア・ヘルツェゴビナ

令和3年5月1日
日・ボスニア・ヘルツェゴビナ外相会談の様子 日・ボスニア・ヘルツェゴビナ外相会談
大統領評議会への表敬の様子 大統領評議会への表敬
署名式で書簡を交換する両外相 署名式

 ボスニア・ヘルツェゴビナ(BH)を訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間5月1日午前10時(日本時間1日午後5時)から1時間、ビセラ・トゥルコビッチBH閣僚評議会副議長(副首相に相当)兼外務大臣(H.E. Dr. Bisera TURKOVIĆ, Deputy Chairperson of the Council of Ministers and Minister of Foreign Affairs of Bosnia and Herzegovina)との間で外相会談を行いました。同会談終了後、両外相は、国境管理・治安対策機材供与の無償資金協力に署名するとともに、スロベニアの国際NGOと連携してBHで実施する地雷除去支援に関する草の根・人間の安全保障無償資金協力の署名式に参加し、また、共同記者発表を行いました。
 その後、茂木大臣は、現地時間5月1日午前11時45分(日本時間1日午後6時45分)から1時間10分、BH大統領評議会のミロラド・ドディック・セルビア系メンバー兼議長(H.E. Mr. Milorad DODIK, Chair of the Presidency of Bosnia and Herzegovina)、ジェリコ・コムシッチ・クロアチア系メンバー(H.E. Mr. Zeljko KOMSIC, Member of the Presidency of Bosnia and Herzegovina)、シェフィク・ジャフェロビッチ・ボシュニャク系メンバー(H.E. Mr. Sefik DZAFEROVIC, Member of the Presidency of Bosnia and Herzegovina)の3名の共同国家元首を表敬しました。

  1. 茂木大臣から、外交関係樹立25周年という節目の年に日本の外務大臣として23年ぶりとなるBH訪問を実現でき喜ばしい、西バルカン、ひいては欧州全体の平和と安定の鍵を握るBHとの二国間関係を更に発展させたい旨述べました。先方は、茂木大臣の訪問を歓迎するとともに、BHの人々は皆日本に対して良好な感情を抱いている、今次訪問を機に良好な二国間関係を更に発展させたい旨述べました。
  2. 茂木大臣から、自由、民主主義、人権、法の支配、市場経済といった基本的価値の下で結束する欧州を支持する、西バルカン地域の安定・発展にとってEU加盟を通じた欧州統合が極めて重要であり、「西バルカン協力イニシアティブ」を通じて、EU加盟を目指すBHの経済社会改革を支援する旨述べました。これに対し、先方から、EU加盟に向けたBHの改革の現状について説明がなされると共に、BHに対する日本の継続的な人道・復興支援、そして新型コロナ対策としての医療支援等に深い感謝の意が表されました。
  3. 茂木大臣から、日本の推進する「自由で開かれたインド太平洋」の考え方を説明し、先方から支持が表明されました。双方は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の実現に向け、協力していくことで一致しました。
  4. 茂木大臣は、BH側と中国や北朝鮮等の東アジア情勢についても意見交換を行いました。その中で、茂木大臣から東シナ海・南シナ海における力による一方的な現状変更の試みの継続・強化に対する深刻な懸念を表明しました。また、双方は、北朝鮮の全ての大量破壊兵器及び弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄に向け、安保理決議の完全な履行を確認するとともに、茂木大臣から、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を求め、支持を得ました。

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