アジア | 北米 | 中南米 | 欧州(NIS諸国を含む) | 大洋州 | 中東 | アフリカ
平成21年9月23日
米国東部時間23日午前9時10分(日本時間23日午後10時10分)より約35分間、国連総会出席のためにニューヨークを訪問中の鳩山総理は、オバマ大統領との間で日米首脳会談を行ったところ、概要以下のとおり(日本側:岡田外務大臣、松野官房副長官、藤﨑駐米大使他同席、米側:クリントン国務長官、ライス国連常駐代表、エマニュエル大統領首席補佐官、ジョーンズ国家安全保障担当大統領補佐官他同席)。
冒頭、鳩山総理より、自分の内閣でも日米同盟を日本外交の基軸として重視していく考えを伝達し、両首脳は日米同盟の一層の強化で一致した。
地域の課題及びグローバルな課題についても、建設的で未来志向の日米関係を築き、従来にも増して協力の幅を広げていくことを確認した。
日米安保に関し、鳩山総理より、日米安保体制はアジア太平洋地域の平和と安定の礎であり、日米安保を巡るいかなる問題も日米同盟の基盤を強化するかたちで、緊密に協力したいと述べ、引き続き緊密に協議していくこととなった。
金融・世界経済に関し、両首脳は世界経済の回復を確実なものとし、またその持続可能な成長を実現するため、緊密に連携していくことで一致した。
オバマ大統領より、11月の訪日を大変楽しみにしており、その機会を含め、今後何度も総理と会談を行っていきたい旨述べた。
(1)総論
鳩山総理より、日米同盟を基軸としつつ、アジア諸国との信頼関係の強化と地域協力を促進していく考えを伝えた。これに対し、オバマ大統領より、歓迎の意が表明され、日米で緊密に連携していくことで一致した。
(2)北朝鮮
北朝鮮に関し、北朝鮮による核保有や核開発は容認できないことで一致し、六者会合がこの問題解決の最も有効な枠組であることでも一致した。鳩山総理よりは、米朝協議が六者会合の枠内で北の核放棄に資する形で行われることが重要であると述べ、拉致問題についても引き続いての支持を要請した。両首脳は、拉致・核・ミサイル問題の包括的な解決が重要であり、連携を一層強化することで一致した。
(3)インドネシア
鳩山総理より、我が国はアジアに民主主義や人権といった普遍的価値を定着させることを重視しており、その観点からインドネシアのユドヨノ大統領が「バリ民主主義フォーラム」を推進していることを高く評価している、この取組を後押ししていきたい旨述べ、オバマ大統領より総理の発言に賛意を表した。
(1)気候変動
気候変動問題に関し、鳩山総理より、すべての主要国による、公平かつ実効性のある枠組みの構築と意欲的な目標の合意を前提として、2020年までに1990年比25%削減を目指すことを伝達し、COP15に向けた国際交渉を進めるために、密接に協力していくことで一致した。
(2)アフガニスタン・パキスタン
アフガニスタン・パキスタンの安定と復興はテロの撲滅と世界の安定に関わる重要な課題であることで一致した。鳩山総理からは、日本としても自らの問題として、民生支援、農業支援等の日本のでき得る復興支援に積極的に取り組んでいくことを伝達した。
(3)核軍縮・不拡散
核軍縮・不拡散に関し、鳩山総理より、オバマ大統領と「核兵器のない世界」を追求するとの目標を共有している、大統領のプラハ演説に多くの日本国民は感激した、明日予定されている安保理サミット開催に向けた貴大統領のリーダーシップに敬意を表すると述べ、核軍縮・不拡散分野において日米が緊密に協力していくことで一致した。