ウルグアイ東方共和国

基礎データ

令和2年12月25日
ウルグアイ東方共和国国旗

一般事情

1 面積

17.6万平方キロメートル(日本の約半分)

2 人口

346万人(2019年、世銀)

3 首都

モンテビデオ(約140万人)

4 民族

欧州系90%、欧州系と先住民の混血8%、アフリカ系2%

5 言語

スペイン語

6 宗教

キリスト教(カトリック)などが信仰されている。憲法で政教分離、信仰の自由を保障。

7 略史

年月 略史
1825年 独立宣言(8月25日、独立記念日)
(スペインから独立)
1903年 バジェ大統領、民主主義政策、社会保障整備を推進
1973年 極左テロ鎮圧により軍部台頭、議会閉鎖(軍政化)
1984年 軍部及び政党関係者の合意により民政移管を発表
1985年3月 サンギネッティ大統領就任(コロラド党)(民政移管)
1990年3月 ラカジェ大統領就任(国民党)
1995年3月 サンギネッティ大統領就任(コロラド党)
2000年3月 バジェ大統領就任(コロラド党)
2005年3月 バスケス大統領就任(FA(拡大戦線)(左派))
2010年3月 ムヒカ大統領就任(FA(拡大戦線)(左派))
2015年3月 バスケス大統領就任(FA(拡大戦線)(左派))
2020年3月 ラカジェ・ポウ大統領就任(国民党)

政治体制・内政

1 政体

立憲共和制

2 元首

ルイス・アルベルト・ラカジェ・ポウ大統領(任期5年、連続再選禁止)

3 議会

二院制(上院31名、下院99名、共に任期5年、上院議長は副大統領が兼任)

主要政党の議席数

上院:
FA(拡大戦線) 13、国民党 11、コロラド党 4、カビルド・アビエルト党 3
下院:
FA(拡大戦線) 42、国民党 30、コロラド党 13、カビルド・アビエルト党 11独立党 1、人々の党 1、PERI(急進エコロジスト党) 1

4 政府

(1)首相名
なし(副大統領 ベアトリス・アルヒモン
(2)外相名
フランシスコ・ブスティージョ

5 内政

 保守系二大政党であるコロラド党、国民党及び1970年代より伸長した左派連合(FA(拡大戦線))を基盤とする民主主義国。2005年にウルグアイ初の中道左派政権が誕生して以来15年間、3期連続でFAが与党の座にあったが、2019年の大統領選挙の結果、ラカジェ・ポウ大統領(国民党)が当選。右を受け2020年、国民党、コロラド党、カビルド・アビエルト党、独立党及び人々の党の連合による中道右派政権に移行した。

 1973年から1985年まで文民・軍事独裁政権。その後、伝統二政党(コロラド党、国民党)による中道右派政権は民主主義の回復・発展、自由主義的経済政策の推進、財政改革等を展開。しかし90年代に起こった経済危機の影響で国民の二大政党に対する信頼が低下した。2005年の大統領選挙ではFA(拡大戦線、中道左派)のバスケス候補が大統領に選出され史上初の中道左派政権が誕生し、FAが上下両院でも過半数をおさえ、続く地方選挙でも勝利した。

 第一次バスケス政権は経済、教育、社会福祉、貧困削減等の面で多大な成果をあげ、支持率80%で任期を終えた。2010年の大統領選挙では、かつて左派ゲリラであったムヒカ候補(FA)が大統領に選出され、前政権の方針を踏襲しつつ教育、治安、住居及びインフラ分野を主要課題として取り組んだ他、農業、技術振興(農業・工業等)、再生可能エネルギー投資、観光等の分野にも力を入れた。また、中絶合法化、同性婚合法化、大麻合法化等これまでにない政策も実施した。

 2015年、バスケス候補が大統領に再任。第二次バスケス政権はこれまでのFA政権方針を引き継いで社会・教育・保健衛生政策を積極的に推進し、包括的弱者ケア制度創設、セイバル計画(公立小学生へのノート型パソコンの無償配布)、イビラピタ計画(退職者向けのタブレット無償配布)の実施などを実現した。一方、内政上の重要課題であった教育改革は難航し、当初の計画より縮小された予算に反発した教職員がストライキや職場占拠を断行した。その他、貿易多角化、道路・港湾インフラ整備、治安対策、地方格差是正にも取り組んだ。

 2020年3月には15年続いた左派政権からの政権交代を果たしたラカジェ・ポウ政権が発足。前政権からの課題である治安政策、経済状況改善、教育改革を主な重要課題として掲げた。政権発足から2週間足らずの3月13日に新型コロナウイルス感染症による国家衛生緊急事態宣言を発動。同感染症による経済・社会への影響に対処しつつ、財政見直し、投資誘致、治安対策に取り組んでいる。

外交・国防

1 外交の概要

 小国であるが堅実な外交を展開。緩衝国(バッファ・ステート)として、近隣の大国たるブラジル、アルゼンチンとの関係及び両国間でのバランス維持を特に重視。2015年、アルゼンチンにおける政権交替を契機に二国間関係は大きく改善した。民主主義、法の支配、人権擁護の価値に基づく外交、経済関係の維持及び強化を中心とした対外政策を展開し、自由貿易主義を堅持、市場の拡大・開放を重視している。
 また、ラテンアメリカ統合連合(ALADI)及びメルコスール、米州機構(OAS)等の地域機構を通じた外交活動を積極的に実施。国連平和維持活動(PKO)への参加にも力を入れている。また、イグレシアス米州開発銀行(IDB)元総裁、オペルティ第53回国連総会議長・元ALADI事務総長(元外相)、ラカルテ元世界貿易機関(WTO)上級委員会委員、アルマグロ米州機構(OAS)事務総長(元外相)、アブレウ・ラテンアメリカ統合連合(ALADI)事務総長(元外相)等、資質の高い国際人を輩出。

2 軍事力

(1)予算
5.17億ドル
(2)兵役
志願制
(3)兵力
陸軍16,250人、海軍5,400人、空軍3,000人(2017年ミリタリーバランス)

経済(単位 米ドル)

1 主要産業

農牧業、製造業(特に商品加工)、サービス業

2 GDP

560.5億米ドル(2019年、世銀)

3 一人当たりGDP

16,190米ドル(2019年、世銀)

4 経済成長率

  2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
経済成長率(%) 3.2 0.4 1.7 2.6 1.6 0.2

(出所:ウルグアイ経済財務省)

5 物価上昇率

  2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
物価上昇率(%) 8.3 9.4 8.1 6.6 8.0 8.8

(出所:ウルグアイ経済財務省)

6 失業率

  2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
失業率(%) 6.6 7.5 7.7 7.9 8.4 8.9

(出所:ウルグアイ経済財務省)

7 総貿易額

  2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
(1)輸出 91.3 76.9 70.4 78.9 74.9
(2)輸入 114.8 94.9 81.3 84.6 88.9

(単位:億ドル、出所:ウルグアイ中銀)

8 主要貿易品目

  • (1)輸出 牛肉、セルロース、大豆、乳製品
  • (2)輸入 自動車、衣料品・靴、プラスチック、電話
  • (出所:2020年 ウルグアイXXI(投資輸出促進機関))

9 主要貿易相手国

(1)輸出 中国、EU、ブラジル
(2)輸入 ブラジル、中国、アルゼンチン
(2020年 ウルグアイXXI(投資輸出促進機関))

10 通貨単位

ペソ

11 為替レート

1米ドル=42.54ペソ(2020年12月)

12 経済概況

 1999年以降、ブラジル、アルゼンチンにおける経済危機がウルグアイ経済を直撃。これに国内での干ばつや口蹄疫の発生が重なり、ウルグアイ経済は2002年まで連続のマイナス成長を記録。しかしその後の政府経済政策(国内銀行整理等)及び国際機関等の金融救済措置により、2003年にはプラス成長に転じた。経済危機を教訓として、メルコスールへの過度の依存を避け、対外経済関係の多角化を積極的に進めている。

 2005年に発足した第一次バスケス政権(中道左派)は、前政権のマクロ経済政策路線を維持しつつ、対外債務の返済等国際的義務の履行に努め、国際的な信用も向上。順調に経済成長を続け、2008年9月のリーマンショックの影響を受けるも、2009年後半以降は回復基調に乗り、2010年の経済成長率は7.8%を達成。

 続くムヒカ政権(中道左派)は積極的な投資誘致や再生可能エネルギーの開発を進めたほか、牛肉や穀物の輸出拡大、港湾及び道路等のインフラ整備等に重点を置いた。また、ブラジルの経済成長と建設ラッシュの影響を受け、国内の自由港及びフリーゾーンを活用した物流拠点化を目指した。

 2015年3月に再度大統領に就任したバスケス大統領は、前回政権運営時と同様、自由開放的経済政策を実施し、更なる貿易多角化、投資誘致を推進した。 国内11カ所に及ぶフリーゾーンを抱え、ブラジル、アルゼンチン等の主要都市の中心に位置する物流拠点としての役割を担い、南米市場のロジスティックセンターとして機能させた。一方、財政赤字削減、インフレ抑制、雇用拡大が経済面における政府の懸案事項となった。

 2020年3月に発足したラカジェ・ポウ政権は自由貿易主義を堅持、市場の拡大・開放を重視している。経済状況は比較的安定しており、2003年以降、17年間連続で成長を続けている。

13 対外債務

436.68億ドル(2019年、ウルグアイ中央銀行)

経済協力

1 日本の援助実績(2017年度までの累計)

(1)有償資金協力
71.66億円
(2)無償資金協力
22.75億円
(3)技術協力実績(JICAベース)
154.7億円

2 主要援助国及び機関(大統領府国際協力庁(AUCI)2018年)

  • (1)中国(597万米ドル)
  • (2)国連機関(523万米ドル)
  • (3)米州開発銀行(327万米ドル)
  • (4)地球環境ファシリティ(274万米ドル)
  • (5)EU(238万米ドル)
  • (6)日本(173万米ドル)

二国間関係

1 政治関係等

 1921年9月24日外交関係樹立。1942年1月25日対日断交通告、1945年2月22日対日宣戦布告。1952年12月2日国交回復。以降、経済協力や国際場裏での協力等を中心として友好関係を維持し、両国ハイレベルの要人往来が続いている。2015年11月には、バスケス大統領(第二次政権)が来日し、安倍総理大臣との首脳会談を実現。二国間関係や国際場裏における協力関係を促進するべく、日・ウルグアイ共同声明を発表した。2018年12月には、安倍総理大臣が日本の総理としては史上初となるウルグアイ公式訪問を実施した。

2 経済関係

(1)対日貿易(財務省貿易統計)

(ア)貿易額(単位:百万円)
  2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
総額 16,504 16,713 12,443 12,559 8,347 8,771
日本からの輸入 8,961 9,389 6,118 7,073 7,061 3,017
日本への輸出 7,543 7,324 6,325 5,486 1,336 5,754
(イ)主要品目
輸出 牛肉・肉類、羊毛、ビーフジャーキー
輸入 自動車、印刷機器、合成ゴム

(2)日系企業数

進出企業 19社(2019年)

(3)国際金融機関等による資金協力

(ア)運輸セクター・ローン(世銀・JBIC協融)
1989年4月 118億2,400万円(8,080万ドル)
(イ)ウルグアイによる円建て私募債発行(サムライ債)
1989年8月 25億円
1994年10月 100億円
2001年2月 300億円
2007年3月 300億円
2011年5月 400億円

3 文化関係

文化無償18件 計6.89億円(2017年度までの累計)

4 在留邦人数

334人(2019年:永住者含む)(外務省「海外在留邦人数調査統計」)

5 在日当該国人数

183人(2019年)(法務省「在留外国人統計」)

6 要人往来

(1)往(2001年以降)
年月 要人名
2001年8月 植竹外務副大臣
2003年11月 清子内親王殿下
2004年7月 有馬政府代表(ALADIへの日本側オブザーバー参加記念式典出席)
2004年12月 小野寺外務大臣政務官
2005年3月 河村特派大使(バスケス大統領就任式)
2008年9月 高円宮妃殿下(日本人移住100周年記念式典出席)
2009年2月 西村外務大臣政務官
2010年4月 郡司農林水産副大臣(WTOケアンズ・グループ閣僚会合)
2012年2月 加藤外務大臣政務官
2013年6月 丹羽文部科学大臣政務官
2014年5月 石原外務大臣政務官
2015年2月 宇都外務大臣政務官
2015年3月 谷特派大使(バスケス大統領就任式)
2015年5月 西村国土交通副大臣
2017年9月 岡本外務大臣政務官
2018年3月 西川内閣官房参与
2018年12月 安倍総理大臣
2020年3月 河村特派大使(ラカジェ・ポウ大統領就任式)
(2)来(2001年以降)
年月 要人名
2001年4月 バジェ大統領(公式実務訪問)
2004年7月 ボルダベリ観光相(メルコスール観光振興ミッション)
2005年4月 アストリ経済財務相(IDB沖縄年次総会出席)
2006年11月 レプラ工業エネルギー鉱業相
2009年2月 ペルドモ下院議長
2009年12月 バスケス大統領(実務訪問賓客)(バス外相、ガルシア経済財務相、センディック工業エネルギー鉱業相同行)
2010年11月 クレイメルマン工業エネルギー鉱業相
2011年5月 ロレンソ経済財務相
2011年9月 クレイメルマン工業エネルギー鉱業相
2012年11月 アルマグロ外相(外務省賓客)
2013年2月 センディックANCAP総裁
2013年10月 アルマグロ外相(水銀条約外交会議出席)
2013年11月 ブオノモ大統領府顧問
2015年11月 バスケス大統領(実務訪問賓客)(ニン・ノボア外相、アストリ経済財務相同行)
2015年12月 コッセ工業エネルギー鉱業相
2016年4月 ムヒカ前大統領
2017年2月 ロバージョ大統領府副長官(戦略的実務者招聘)
2019年3月 ベネッチ農牧水産相(FOODEX2019出席)

7 二国間条約・取極

  • 1934年 通商航海条約
  • 1974年 査証免除取極
  • 1989年 技術協力協定
  • 2017年 投資協定
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