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第1回TICAD Vに関する外務省・NGO対話(概要)

平成24月6月12日

 6月12日(火曜日),第1回TICAD Vに関する外務省・NGO対話が外務省において開催されたところ,概要以下のとおりです。

1.日時:

 平成24年6月12日(火曜日) 16時20分~17時20分

2.場所:

 外務省内会議室(南庁舎666共用国際会議室)

3.出席者

  1. (1)外務省:草賀アフリカ審議官,能化アフリカ審議官組織参事官(司会)他
  2. (2)NGO側:津山「動く→動かす」(GCAP Japan)代表他
  3. (3)その他:JICA,横浜市
    出席者リスト一覧(PDF)

4. 議事概要

(1)開催挨拶

 会合の冒頭,外務省より草賀純男アフリカ審議官が挨拶を行い,TICAD V本番に向けて,市民社会の御協力をお願いしたい旨述べました。引き続きNGO側代表として津山直子「動く→動かす」(GCAP Japan)代表より,TICAD Vに向け,市民社会がアフリカ開発における重要なパートナーであるとの認識に立って,今後もこのような政策対話の場を継続して設けてもらいたい旨述べました。

(2)第4回TICAD閣僚級フォローアップ会合報告及びTICAD Vに向けたスケジュール等について

 草賀アフリカ審議官より,現在のアフリカ情勢,本年5月5日~6日にモロッコのマラケシュで開催された第4回TICAD閣僚級フォローアップ会合の概要及びTICAD Vに向けたプロセス等について説明し,右フォローアップ会合では日本が大震災に見舞われたにもかかわらず,「横浜行動計画」を着実に履行していることに多くの国から高い評価を受けた旨紹介しました。

(3)意見交換

(イ)NGO側からの主な発言
  • アフリカの人々は公正な貿易,公正な社会の実現を求めている。
  • MDGsのように数値化するのは難しいが,中長期的かつ持続的な発展のためには,人権という横断的な視点が重要。TICAD Vにおいても,全体を通して,横断的な意識を持って取り組んでもらいたい。
  • FDI(海外直接投資)の行く先は成長の見込める場所に行く傾向があるが,ODAは貧困削減を目的に意図的に動かすことができる公的資金。ODAについて,TICAD Vでは中長期的な問題意識を持って取り組んでもらいたい。
  • アフリカ諸国を含む多くの国において,法人税を下げ,消費税を上げる傾向がある。この傾向が続くと所得格差に係る不平等が一向に解消されない。どのような税制が「Inclusiveな成長」にとってより役立つのかについて,TICAD Vでも率先して議論していただきたい。
  • 来年のTICAD V本会合におけるアフリカ市民社会の招聘について,前回以上もしくは同等の招聘参画をお願いしたい。
(ロ)外務省側からの主な発言
  • 公正な貿易は大切であり,貿易・投資を通じた成長が最も望ましい。TICAD Vの一つのキーワードは「Inclusiveな成長」。成長と格差の問題をどう組み合わせていくかが重要であり,成長から取り残されている人達にどう対応するかが大切なポイントである。
  • 成長とMDGsは二者択一ではない。教育や保健も成長にとって必要であり,成長がなければ教育や保健の状況が改善されていかない。中身をよく議論する必要がある。
  • TICADはアフリカとの共同歩調の枠組みであり,課題設定,方針も含め5つの共催者間でかなり難しい調整が行わなければならない。日本のやりたいことが必ずしも議題や結論になるわけではないという事情をご理解願いたい。
  • 投資についての議論では責任ある投資という考え方に留意している。投資をする人,受け入れる政府,そこに住む人々の3者の声と利益を踏まえた投資を追求するというこの考え方はTICADプロセスでも有意義。
  • 市民社会の参画については,前例も認識しており,最大限の配慮をさせていだたきたい。
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