アフリカ

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TICAD IVフォローアップ・シンポジウム
~スーダン、そしてアフリカにおける平和と安定の推進に向けた我が国の取組み~
(結果概要)

平成21年3月12日

 3月11日(水曜日)、国連大学にて標記シンポジウムが、多数の聴衆(総数約180名)の参加を得て開催されたところ概要以下のとおり(パネリスト等については下記参考参照)。

1.中曽根外務大臣による政策スピーチ

 シンポジウムの冒頭、中曽根外務大臣より、「平和を創出する~日-アフリカのパートナーシップ」(骨子和文英文仏文(PDF)PDF)と題した政策スピーチを実施。同スピーチの中で、今後、平和構築の初期段階(具体的には紛争解決、和平合意の達成・実施など)を含め、あらゆる段階において取り組みを強化していくとの我が国の方針を表明。

2.基調講演

 当初基調講演者として予定していた、サルヴァ・キール・スーダン第一副大統領兼南部スーダン政府大統領の来日は諸事情により中止となったため、ルカ・ビオン南部スーダン政府(GOSS)大統領府担当大臣が名代として、副大統領のスピーチを代読した。その中で、南部スーダンの和平と発展に向けたこれまでの取組、今後の課題が示されるとともに、その解決に向けた南部スーダン政府の強い意気込みが示された。特に、現下の最重要課題の一つである総選挙の実施について、様々な困難はあるものの、これらを克服してできるだけ予定通りに選挙を実施することについて改めて強い決意が示された。

3.パネル討論

 その後、国内外の有識者によるパネル討論が行われ、各主題について、活発な意見交換が行われた。

(1)第一部「南北スーダン和平の現状と我が国の対スーダン支援」

 北岡伸一東京大学教授による議事進行の下、パネリストから南北スーダン和平の現状と今後の諸課題について報告があった。ベンジャミンGOSS地域協力大臣からは、スーダン南部の地域開発、人材育成等が大きな挑戦となっていることが強調されるとともに、こうした課題への対応における日本からの支援に対する熱い期待が表明された。また、ザリーフ・国連スーダン・ミッション(UNMIS)官房長からは、南北和平を進めていく上での国連の役割を説明するとともに、困難な課題となっている元兵士のDDR(武装解除・動員解除・社会復帰)における我が国の主導的な役割について、高い評価が表明された。

(2)第二部「アフリカ諸国の平和維持能力強化の重要性と我が国の支援」

 瀬谷ルミ子NPO日本紛争予防センター事務局長による議事進行の下、スーダンを含むアフリカの紛争の現状につき、パネリストから様々な観点に基づく分析が行われ、現代のアフリカの紛争の特徴を的確に理解するための視座が得られた。また、アフリカ連合(AU)、アフリカ諸国(ケニア)がどのような観点から紛争解決に努力しているかにつき、当事者から報告があった。更に、平和構築に必要な人材の要件およびその育成方法という切り口で、これからの平和構築支援のあり方についても報告があった。こうした諸点を踏まえる形で、我が国の国際平和協力のあり方を中心とした議論が、会場の参加者も交えながら活発に展開された。

(参考)TICAD IVフォローアップ・シンポジウム プログラム・参加者

中曽根弘文 外務大臣による政策スピーチ

基調講演 サルヴァ・キール スーダン政府第一副大統領によるメッセージ
     (ルカ・ビオン 南部スーダン政府大統領府担当大臣代読)

第一部「南北スーダン和平の現状と我が国の対スーダン支援」

モデレーター:北岡伸一 東京大学教授

パネリスト:

  • バルナバ・ベンジャミン 南部スーダン政府地域協力大臣
  • ファリード・ザリーフ 国連スーダン・ミッション(UNMIS)官房長兼副特別代表代行(政治部門担当)
  • 栗本英世 大阪大学教授

第二部「アフリカ諸国の平和維持能力強化の重要性と我が国の支援」

モデレーター:瀬谷ルミ子 日本紛争予防センター事務局長

パネリスト:

  • ジョフレイ・ムグミヤ AU(アフリカ連合)平和・安全保障局長
  • サミュエル・ポギシオ ケニア情報・通信大臣
  • 篠田英朗 広島大学准教授
  • 白戸圭一 毎日新聞記者(前ヨハネスブルグ支局長)

総括 秋元 義孝 アフリカ審議官

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