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日タイ修好120周年
知ってる?タイと日本

知ってる?タイと日本

日タイ交流の歩み

長い交流の歴史

 文献によると日本とタイの交流は、600年前にさかのぼるといわれます。当時は、御朱印船による対タイ交易を通じて、首都アユタヤには、日本人町が形成されていました。この民間の交易の他に、徳川幕府とアユタヤ朝の間でも献上品や書簡の交換が行われていましたが、正式な国交を基礎としたものではありませんでした。しかし、このような交流も徳川幕府による鎖国令により衰退していきました。

 18世紀、欧米列強によりアジアの独立国が植民地化される中、日本が明治維新により近代国家建設を開始したのとほぼ時を同じくして、アユタヤ朝、トンブリー朝を経てラッタナコーシン朝となったタイ王国は、ラーマ5世の下で国家の近代化を図りつつ独立を維持しました。

 まさにこの時期、日本とタイは正式な国交を開始しました。すなわち1887年(明治20年)9月26日、「日暹(にちせん)修好通商に関する宣言」(日タイ修好宣言)により、正式に国交が開かれたのです。この宣言は、両国が国交を結び、通商・航海を奨励し、将来の条約をもって詳細を規定するという簡単で抽象的な内容のものでしたが、これは明治の日本政府が東南アジア諸国と外交関係を結んだ最初の条約でした。

親密な皇室・王室関係

 日タイ両国の関係は、国民から敬愛を集める皇室・王室の親密な関係を基礎にしていると言えるでしょう。天皇皇后両陛下は、御即位後、初の外国訪問として1991年9月にタイを訪問されました。また、2006年6月には、プミポン国王の即位60周年記念式典御出席のために、タイを訪問されました。

 皇族・王族による多くの往来も日タイ関係にとり重要です。2003年8月にはウボンラチャターニー大学から名誉博士号を授与されたため、秋篠宮殿下が同妃殿下及び両内親王殿下とともにタイを御訪問になりました。両内親王殿下にとっては初めての海外であり、当時の両国マス・メディアで盛んに報じられたことは、我々の記憶に新しいところです。2004年11月には高円宮妃殿下が世界自然保護会議関係行事出席のためタイを訪問され、2005年8月には秋篠宮殿下がご研究のためタイを訪問されました。そして、本年1月には、ワチラロンコン皇太子同妃及びラッサミチョート王子が訪日しています。

 タイの人々は、タイ王室に対するのと同様に、我が国皇室に対しても尊敬の念と関心を抱いています。淡水魚の「プラー・ニン(ティラピア)」が、天皇陛下が皇太子時代にタイの人々の食生活におけるタンパク質不足を補うためとしてタイ国民へ贈られた魚であることを、多くの日本人はタイの方から教えられた経験があるのではないでしょうか。

活発な要人往来

 日タイ間では、首脳・閣僚レベルでの活発な往来があります。近年の主要な往来を挙げれば、2003年6月、タクシン首相は日経シンポジウム「アジアの未来」出席のため訪日しました。同年10月、小泉総理はAPEC首脳会合出席のためタイを訪問し、12月には日ASEAN特別首脳会議出席のため、タクシン首相が訪日しました。2005年9月にはタクシン首相が訪日、小泉総理との日タイ首脳会談で、日タイ経済連携協定の大筋合意を行いました。

 二国間の往来に際してのみならず、国際会議の機会を捉えて首脳会談を実施し、お互いの信頼関係を深めることは、良好な二国間関係の維持にとり有益であり、今後も継続されていきます。

幅広い草の根交流

 2002年11月に日本の外務省が発表した「日本に関するASEAN(6カ国)世論調査」によれば、89%ものタイ人が日本を友好国と見なしているという結果が示され、対日感情は良好であると言えます。また、1997年7月に発生したアジア通貨危機に際しての、官民をあげての支援が評価され、同調査において、日本はアジアの一国としてアジアの発展のために積極的に役割を「果たしている」及び「まあまあ果たしている」との回答が69%に達しました。

 我が国とタイの間で姉妹都市提携を結んでいる市町村が3都市ありますが、それ以外にも多くの地方自治体による交流の事例があります。また、大変多くの非営利特定活動法人(NPO)や非政府組織(NGO)が草の根活動を行っています。

 人的交流も活発です。タイ国内に在留する日本人は32,442人(2004年10月在留届ベース)であり、日本国内に在留するタイ人は36,347名(2004年末)です。2004年一年の間に、タイを訪れた日本人は120万人を越え、国籍別では世界第一位となりました。また、同年、日本を訪れたタイ人は、12万人強で国籍(出身地)別で第10位となっています。一方で、大変残念な事に、タイ在留日本人及び旅行者の増加に伴って、事件、事故の件数も近年増加しています。在タイ日本国大使館によれば、邦人援護件数は、2003年上半期だけで1000件を越え、世界各地にある日本の大使館・総領事館の中で、最も多いという結果になっています。

緊密な経済関係

 日本とタイは、重要な経済的パートナーです。タイの貿易全体に占める対日貿易の割合は、輸出で14.2%、輸入で24.1%(2003年)であり、日本からのタイ向け直接投資は、975億バーツ(2003年。タイ投資委員会の承認ベース)であり、タイに対する外国投資額全体のおよそ半分を占めていることから、タイから見て我が国は貿易額、投資額ともに第一位です。

 日本にとってもタイは東南アジア地域における重要な生産拠点かつ市場であり、2005年4月時点で、バンコク日本人商工会議所の加盟企業は1,234社を数え、タイは対外民間債務の約半分を邦銀から借り入れる等、両国の経済は緊密な相互依存関係を形成しています。こうした層の厚い、緊密な経済関係が、今日の日タイ関係全体にとってもおおきな役割を担っていると言えます。

 日本は、これまでタイの経済発展にとって必要な社会・経済インフラ整備のために、二国間政府開発援助(ODA)を行ってきましたが、タイの経済発展やタイの強いオーナーシップを踏まえ、日タイ両国は、援助国・被援助国の関係から、対話重視や相互利益に代表される「経済協力のための新しいパートナーシップ」を構築しつつあるといえます。タイに対する日本のODAは、一般無償資金協力は原則終了したものの、二国間協力に限定することなく、タイを拠点とした広域技術協力プロジェクト及び第三国研修等、南南協力の推進、並びに草の根・人間の安全保障無償資金協力等、幅広く行っており、今後は現地ODAタスクフォースの下、タイ側との緊密な連携により、更に効果的な経済協力が期待されます。

 タイは各国との自由貿易協定(FTA)締結を積極的に進めています。日本との間では、これまでの緊密な経済関係を更に強固なものにすべく、日タイ経済連携協定(JTEPA)の締結に向け、03年12月の両首脳による正式交渉開始の合意を受けて政府間交渉が行われてきましたが、2005年9月の日タイ首脳会談で大筋合意に至りました。同協定ではモノの貿易のみならず、サービス、投資、政府調達、協力等幅広い分野における経済関係の強化が目指されています。

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