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タイでは曜日毎にその曜日の色や仏像が決まっていて、自分が生まれた曜日の色のものを身につけるようにしたり、お寺に行ったときは自分が生まれた曜日の仏像に拝んだりすることが幸運をもたらすと人々の間に深く浸透しています。日本では自分の生まれた曜日を気にすることはあまりありませんが、タイの人々は大抵自分が何曜日生まれなのか知っていますし、日本でいう星座占いや血液型占いのように、曜日ごとに性格や運勢を占ったりします。昔一般国民がまだカレンダーを持っていなかった頃は、宮廷に出仕する女性の洋服の色を見て人々はその日が何曜日かを知っていたといいます。
曜日の色は赤です。仏像は現地語でプラプッタループ・パーンタワーイネートと呼ばれます。その姿は右手を上にして両手をお腹の上で組み、菩提樹を見つめている立像です。
曜日の色は黄色です。仏像の読み方には諸説あるようですが、一般的なのはプラプッタループ・ハーム・サムトーンです。その姿は、左手を垂直に降ろし右手のひらを胸の高さで外に向けて飢餓と日照りを制止している立像です。
曜日の色は桃色です。仏像はプラプッタループ・パーンサイヤートと呼ばれます。その姿は右手を枕に乗せて腕を耳に当て手のひらを開いて頭を抱え、左手は腰のほうへ伸ばして目を閉じ両足を揃えて横になった寝釈迦像です。
曜日の色は緑色です。仏像は現地語でプラプッタループ・パーンウムバートと呼ばれます。その姿は(右手を側面に左手を底に添えて)両手でお布施の鉢を前に抱え、足を揃えた立像です。
曜日の色はオレンジ色です。仏像は現地語でプラ・プッタループ・パーンサマーティと呼ばれます。その姿は左手を下にして手のひらを組み、右足を上に胡坐をかいて瞑想している坐像です。
曜日の色は青です。仏像は現地語でプラプッタループ・パーンラムプンと呼ばれます。その姿は右手を上にして両手を胸の上で交差し、仏法と伝道について瞑想する立像です。
曜日の色は紫色です。仏像は現地語でプラプッタループ・パンナークプロットと呼ばれます。その姿は右手のひらを上に体の前で手を重ね、背後にいる7本頭の蛇・ナーガに保護されて瞑想している坐像です。
※仏教色の強いお寺で並んでいるのは以上の7体ですが、バラモン教色が強いお寺では水曜の夜と毎日を足した9体となっているようです。
2006年6月にプミポン国王の即位60周年を迎えたタイでは、その行事前から国民が黄色の洋服や腕輪を身につけて街が黄色で溢れていました。シンボルカラーが黄色なのは、国王陛下が月曜日生まれだからです。タイ政府では職員に対して今年いっぱいは月曜日に黄色の洋服を着るように呼びかけ、タイ企業の多くも従業員に対して同様の呼びかけをしました。黄色のポロシャツのあまりの人気で洋服販売店での価格が当初の倍以上に跳ね上がることも起きたため、タイ商業省は黄色のポロシャツの価格を400バーツ以上にすることを禁止して、違反者には罰金を科すと発表するという事態になりました。