セントクリストファー・ネービス

基礎データ

令和5年3月8日
セントクリストファー・ネービス国旗

(注)当該国は、St. Kitts and Nevis, The Federation of St. Christopher and Nevis, The Federation of St. Kitts and Nevisも公式書で並用して使用している。

一般事情

1 面積

260平方キロメートル(西表島とほぼ同じ)(世銀)

2 人口

5.3万人

3 首都

バセテール

4 民族

アフリカ系(92.5%)、混血(3.0%)、白人系(2.1%)、東インド系(1.5%)、その他

5 言語

英語(公用語)

6 宗教

キリスト教(英国国教会、プロテスタント、カトリック等)等

7 略史

年月 略史
1493年 コロンブスにより「発見」
1623年 英国植民地
1958年 英領西インド諸島連邦に加盟(1962年迄)
1967年 英国自治領
1983年 独立
1984年 総選挙実施、国民行動党(PAM)とネービス改革党(NRP)との連立政権成立、シモンズ首相就任
1989年 総選挙実施、PAMとNRPの連立政権成立、シモンズ首相再任
1993年 総選挙実施、PAMとNRPの連立政権成立、シモンズ首相再任
1995年 総選挙実施、セントクリストファー・ネービス労働党(SKNLP)政権成立、ダグラス首相就任
2000年 総選挙実施、第2次SKNLP政権成立、ダグラス首相再任
2004年 総選挙実施、第3次SKNLP政権成立、ダグラス首相再任
2010年 総選挙実施、第4次SKNLP政権成立、ダグラス首相再任
2015年 総選挙実施、野党連合「チーム統一」(TU)政権成立、ハリス首相就任
2020年 総選挙実施、第2次TU政権成立、ハリス首相再任
2022年 総選挙実施、セントキッツ労働党(SKNLP)政権成立、ドリュー首相就任

政治体制・内政

1 政体

立憲君主制

2 元首

チャールズ三世国王

3 議会

一院制(14名)

4 政府

  • (1)首相名 テレンス・ドリュー
  • (2)外相名 デンシル・ダグラス

5 内政

  • (1)独立前の1980年の総選挙において、シモンズ氏を首班とする国民行動党(PAM)とネービス改革党(NRP)の連立政権が成立、独立後の1984年、1989年の選挙においてもシモンズ首相が再任。
  • (2)1993年11月の総選挙では与野党同数となりシモンズ首相は再任したが、与野党対立が激化し、同首相は任期終了前の1995年に総選挙を行うことを公約した。
  • (3)1995年7月3日、総選挙が実施され、セントクリストファー・ネービス労働党(SKNLP)が勝利し、SKNLPのダグラス党首が首相に就任した。
    2000年3月、2004年10月、2010年1月に行われた総選挙において何れもダグラス首相率いるSKNLPが勝利。ダグラス首相は4期務めた。
  • (4)2015年2月に行われた総選挙において、野党連合「チーム統一」(TU)が勝利し、ハリスTU代表が首相に就任。2020年6月に行われた総選挙においてもTUが勝利。ハリス首相が再任された。
  • (5)2022年8月に行われた総選挙において、野党のSKNLPが勝利し、ドリューSKNLP党首が首相に就任した。

外交・国防

1 外交基本方針

  • (1)親米・英の穏健外交路線
  • (2)英連邦の一員であり、カリブ共同体(CARICOM)、カリブ諸国連合(ACS)、東カリブ諸国機構(OECS)加盟国
  • (3)台湾承認国、北朝鮮と国交有り。

2 軍事力

  • (1)1996年3月、OECS6か国及びバルバドスの7か国の間で域内安全保障システム(RSS)設置。
  • (2)1997年に歩兵部隊及び沿岸警備隊からなる国防軍を再編。

経済(単位 米ドル)

1 主要産業

観光業、製造業(衣類、履物など)

2 GNI

8億9,615万米ドル(2021年 世銀)

3 一人当たりGNI

18,820米ドル(2021年 世銀)

4 GDP成長率

-0.9%(2021年)(世銀)

5 インフレ率

3.8%(2022年)、2.8%(2023年推定値)(IMF)

6 失業率

未詳

7 総貿易額

(1)輸出
5,000万米ドル(2021年 WTO)
(2)輸入
2.6億米ドル(2021年 WTO)

8 主要貿易品目

(1)輸出
電子機器、機械、飲料、たばこ
(2)輸入
電子機器、機械類、燃料、食料品

9 主要貿易相手国(2017年 WTO)

(1)輸出
米国、セントルシア、トリニダード・トバゴ、アンティグア・バーブーダ
(2)輸入
米国、EU、トリニダード・トバゴ、カナダ

10 通貨

東カリブ・ドル(EC$)

11 為替レート

1米ドル=2.7EC$(固定相場制)

12 経済概況

 伝統的には農業、特に砂糖生産に大きく依存していたが、経済多角化策の下で、柑橘類など砂糖以外の農産品、観光業、オフショア金融の振興等に努めた結果、現在は観光をはじめとするサービス産業中心の経済構造。サービス業からの収入がGDPの4分の3を占める。また、ハリケーンなどの自然災害や、世界経済の動向に左右される観光業の伸びなど、外的要因に影響されやすい経済構造となっている。

 1990年代初頭は、観光業の成長に牽引された形で軽工業品、食料品を中心にした製造業、農業がそれぞれ大きな伸びを記録し、比較的高い成長率と、低い失業率を維持した。しかし、1990年台後半は相次ぐハリケーン被害により、また2001年の米国同時多発テロにより、農業や観光業をはじめ、同国経済は深刻な打撃を受けた。

 2005年には、砂糖産業を閉鎖し、観光業中心の経済に推移。2008年のリーマンショックによる世界的な経済不況により観光収入が大幅に減少したが、建設業、製造業、観光業等の産業の活発化や、投資による市民権獲得プログラムにより成長を続けている。

 近年は好調な観光業に牽引され、経済はプラス成長。特にクルーズ船による欧米からの観光客の伸びは好調で、2018年、2019年と2年連続で100万人を超えた。この流れの中で、2019年11月に港の新ターミナルがオープンし、大型クルーズ船が一度に寄港できる数が、3隻から5隻に増加している。しかし、2020年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、10.7%のマイナス成長となった。

経済協力

1 日本の援助実績

(1)有償資金協力
(2020年度まで、交換公文ベース) なし
(2)無償資金協力
(2020年度まで、交換公文ベース) 33.14億円
(3)技術協力実績
(2020年度まで、JICAベース) 5.26億円

二国間関係

1 政治関係

 1983年9月19日の独立と同時に日本は同国を承認。

 1985年1月14日外交関係開設。我が方は、在トリニダード・トバゴ大使館が同国を兼轄。セントクリストファー・ネービスは台湾から日本を兼轄。

2 経済関係

(1)対日貿易(2022年 財務省貿易統計)
(ア)貿易額
対日輸出 116.2万円
対日輸入 7.46億円
(イ)主要品目
対日輸出 金属製品
対日輸入 自動車
(2)日本からの直接投資
未詳

3 在留邦人数

0名(2022年10月)

4 在日当該国人数

10名(2022年12月)(法務省)

5 要人往来

(1)往訪
年月 要人名
2006年1月 近藤基彦衆議院議員
2006年6月 金子恭之農林水産大臣政務官一行(第58回IWC年次会合)
2018年8月 竹本直一衆議院議員
(2)来訪
年月 要人名
1985年 シモンズ首相
1990年11月 アリンデール総督(即位の礼)
2000年11月 コンドァー副首相兼外務・国際問題相(第1回日・カリコム外相会議)
2004年6月 ライバード農業相(水産庁主催シンポジウム)
2005年6月 ハリス外相
2005年10月 ダグラス首相、ライバード農業相(小泉総理大臣と会談)
2006年5月 ライバード農業相(鯨類の持続的利用代表者会合)
2007年2月 ライバード農業相(IWC正常化会合)
2012年10月 ダグラス首相兼財務相(IMF・世銀東京年次総会)
2014年4月 カーティ教育・情報・農業・海洋資源・協同組合相(鯨類を含む海洋生物資源に持続可能な利用に関する会議)
2014年11月 ニズベット外務・司法・法務・国土安全保障・労働相(第4回日・カリコム外相会合)
2018年11月 ブラントリー外務・航空相
2019年10月 ブラントリー外務・航空相(即位の礼)

6 二国間条約・取極

なし

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