サンマリノ共和国

基礎データ

令和8年3月3日
サンマリノ共和国国旗

一般事情

1 面積

61.2平方キロメートル(世田谷区と同程度)
(注)イタリア中東部のエミリア=ロマーニャ州とマルケ州の境界付近に位置(アドリア海からは約25キロメートルの内陸にある)。

2 人口

34,154人(2025年10月)

3 首都

サンマリノ

4 言語

イタリア語

5 宗教

カトリック教

6 国祭日

9月3日

7 略史

 4世紀初頭、ローマ皇帝によるキリスト教徒迫害を逃れるため、マリーノという石工がサンマリノにあるティターノ山に立てこもり、信徒を集め共同体を作ったのが建国の伝説とされている。その後も天然の要塞を利用して外敵の侵入を防ぎ、自由と独立を守り続けた。18世紀末、サンマリノ人はナポレオンによるサンマリノ領土拡大の提案を断るが、この時期からサンマリノは欧州各国から共和国として認められるようになったとされており、今日では「世界最古の共和国」と呼ばれている。1862年にイタリアとの友好善隣条約を結び、1992年に国連に加盟した。

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

執政2名。6か月ごとに議会の議員(60名)の中から互選し、毎年4月1日と10月1日に就任。

  • マッテオ・ロッシ執政(2025年10月就任)
  • ロレンツォ・ブッリ執政(同上)

3 議会

(1)構成
大評議会のみの一院制。任期は5年、定数は60名。
2025年12月現在、各政党/政党連合の議席数は以下のとおり。
政党/政党連合 議席数
(注)サンマリノ・キリスト教民主党(PDCS) 22
(注)改革派同盟(AR) 3
(注)社会民主党(PSD) 8
(注)リーベラPS 10
未来の共和国(RF) 8
Domani-Motus Liberi(DML) 4
市民運動レーテ 3
無所属 2(与党1、野党1)
合計 60

 (注)は新政権の連立政党

(2)選挙制度
比例代表制

4 政府

国家評議会(内閣に相当)。任期は議会の立法期に同じ。

  • 議長は両執政が務める。制度上首相職はなし。
  • 首班はルカ・ベッカーリ外務・政治・国際経済協力・デジタル転換長官(2024年7月、再任)(首相に相当)

5 内政

  • (1)戦後長年にわたり、キリスト教民主党と社会党を中心とする左派勢力との連立政権が継続したが、2000年以降は左派系政党による連立の組替えで政治的に不安定な状態が続いた。
  • (2)2019年9月、国家経済の悪化やIMFによる勧告を背景に、レンツィ内閣は緊縮財政について国民に信を問うべく議会を解散。総選挙の結果、いずれの政党・政党連合も総得票数の過半数又は議席数の半数以上を得られなかったことから、野党で第一党となった中道政党の「サンマリノ・キリスト教民主党」は、政党連合「動く明日」(「Domani-Motus Liberi」と「市民運動レーテ」の政党連合)及び中道右派「共和国のための我ら」との協議の末、連立に合意。2020年1月8日、第一次ベッカーリ政権が発足し、政権交代が実現した。
  • (3)2023年、「市民運動レーテ」による政権離脱を受け、連立与党の議席数は過半数をわずかに上回る状態となったことを受けて、2024年3月21日、大評議会は解散を決定。同年6月9日に行われた総選挙の結果、いずれの政党も過半数議席を得られなかったため、最大議席を獲得した「サンマリノ・キリスト教民主党(PDCS)」(22議席)及び「改革派同盟」(AR)を中心に連立交渉が行われ、PDCS、AR、社会民主党(PSD)、リーベラPSの四党で連立合意。同年7月22日、ベッカーリ外務・政治・国際経済協力・デジタル転換長官を首班とする第二次ベッカーリ政権が発足した。

外交・国防

1 外交

  • (1)サンマリノは、四方をイタリアに囲まれており、歴史的・地理的・経済的に最も同国との関係が深い。イタリアとの友好善隣条約の下で、通信や郵便等の運営協力を通じて同国と密接な協力関係にある。
  • (2)約100か国と外交・領事関係を有する。
  • (3)従来、ユネスコ、世界保健機関(WHO)、国際労働機関(ILO)等の国際機関に加盟しており、1992年には国連及び国際通貨基金(IMF)にも加盟した。欧州内においては、欧州安全保障協力機構(OSCE)(1972年)、欧州評議会(1988年)等のメンバー。EUには加盟していないが、2015年にEUとの連合協定締結交渉を欧州委員会と開始、2024年5月に欧州委員会は協定正文を承認し、現在は協定の早期署名・発効に向けて調整中。イタリアとの取決めに基づき、通貨はユーロを使用。
  • (4)伝統的に中立政策を取ってきたが、2022年のロシアによるウクライナ侵略を受け、露への経済制裁に参加。

2 軍事力

 他国のような軍隊は存在せず、城塞警備隊、大評議会衛兵憲兵隊及び民兵隊から成る護衛隊が国内の治安維持等の任務にあたる。

経済

1 主要産業

観光、金融、繊維、製陶等

2 概況(2024年、IMF)

  2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
名目GDP(億ドル) 16,2 15,4 18,6 17,9 19,5 20,3
一人当たりGDP(ドル) 48,040 45,640 54,730 52,540 57,260 59,410
経済成長率(%) 2.0% -6.8% 14.2% 5.0% 2.3% 1.3%
物価上昇率(%) 0.5% -0.1% 2.1% 5.3% 6.1% 2.3%
失業率(%) 7.7% 7.3% 5.2% 4.3% 4.0% 3.9%

3 総貿易額・主要貿易品目

  • (1)輸出 3,691百万ユーロ(2023年サンマリノ産業省)
  • (2)輸入 5,696百万ユーロ(2023年サンマリノ産業省)

4 通貨

ユーロ

5 経済概況

  • (1)2008年までは他のユーロ圏諸国平均と比べ順調な成長を続けてきたが、国際金融危機、イタリア政府による国外資産の脱税阻止政策及び緊縮財政政策等の影響を受け、2009年から2013年までの4年間で-25.4%の大幅な実質マイナス成長を記録。しかし、2014年にはGDP成長率は-1%にまで回復。観光産業が主軸のサンマリノ経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2020年はマイナス成長を記録したが、2021年には欧州内での観光再開でプラス成長に回復した。2022年にはGDP成長率は7.9%と高水準を記録したが、エネルギーや原料の値上がり等の国際情勢に影響を受け、その後は1%前後で推移している。
  • (2)イタリアとの友好善隣条約締結(1862年)後は、経済的にも同国と密接な関係を維持。輸出の約85%は対イタリア。主な輸出品は、石材、石炭、木材、栗、小麦、ワイン等。輸入品は食料など消費財全般。1991年、EUとの間で関税同盟を締結している。
  • (3)国内産業が乏しい中で、サウジアラビアやUAEといった中東諸国を始めとした各国からの投資を期待しており、2017年以降、非EU国民の富裕層に対する選択的居住権の販売を展開している。

二国間関係

1 政治関係

  • (1)1961年、領事関係開設、1962年から名誉総領事を相互に任命。
  • (2)1996年11月、外交関係開設。
  • (3)1999年3月、在本邦サンマリノ総領事館開設(2002年12月閉鎖)。
  • (4)2002年12月、在本邦サンマリノ大使館開設。
  • (5)2004年6月、在神戸サンマリノ名誉領事館開設。

2 文化関係

 サンマリノ日本友好協会、日本サンマリノ友好協会等による文化事業が両国において随時開催されている。

3 在留邦人数

7人(2024年:外務省統計)

4 在日サンマリノ人数

4人(2024年:法務省統計)

5 要人往来

(1)往
年月 要人名
1984年 浩宮殿下(当時)
1987年 福田元総理大臣
2018年 中根外務副大臣
(2)来
年月 要人名
1990年 ガスペローニ、ブッチ両執政(即位の礼出席)
2004年 ベラルディ外務長官
2019年 レンツィ外務・政務・司法長官(即位礼正殿の儀)
2021年 ヴェントゥリーニ、ニコリーニ両執政(東京オリンピック)
2025年 ブロンゼッティ、リーギ両執政(大阪・関西万博サンマリノ・ナショナルデー)

6 二国間条約・取極

  • 査証免除取極(1968年)

7 外交使節

  • 日本側:在イタリア日本国大使館(鈴木 哲 サンマリノ駐箚日本大使)
  • サンマリノ側:在日サンマリノ大使館(マンリオ・カデロ駐日大使)
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