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第6回太平洋・島サミット(PALM6)
沖縄キズナ宣言(骨子)
平成24年5月26日
1.冒頭【全43パラグラフ】
- 参加国は,日本,野田総理及び仲井眞沖縄県知事に対する謝意を表明。
- 共通性がある沖縄の知見を島嶼国の開発に活用する可能性に留意。
2.サミット・プロセス
- 東日本大震災で再確認された「キズナ」を確認し,キャッチフレーズとして「We are Islanders:広げよう太平洋のキズナ」を採択。
- サミットでの島嶼国の中心性を認識し,クック諸島が共同議長を務めることを歓迎。
- 米国を第6回サミットに招待する日本のイニシアティブを歓迎。
3.日本の支援策
- 総理は,第5回サミットのプレッジ達成による,(1)環境・気候変動,(2)脆弱性の克服と人間の安全保障促進,(3)人的交流強化等の分野での貢献を説明。
- 総理は,今後3年間で最大5億ドルの援助を行うべく最大限努力する旨表明。
- 総理は,日本企業の投資促進の重要性を確認。また,JBIC等を通じたその他政府資金(OOF)が特に資源開発で果たす役割を強調。
4.サミットにおける協力の5本柱
(1)自然災害への対応
- 東日本大震災の犠牲者への哀悼を表明。フラガールの親善大使任命を歓迎。
- 総理は,東日本大震災の経験を共有すべく,(1)太平洋災害早期警報システム,(2)太平洋自然災害リスク保険,(3)国際会議の主催等のイニシアティブを表明。また,福島第1原発に関連するあらゆる情報と教訓の共有,国際原子力安全強化に向けた貢献を表明。
(2)環境・気候変動
- 気候変動を最も深刻な脅威の一つとして確認。緑の気候基金を含む,COP17の成果に留意するとともに,COP18に向けた課題を認識。
- 総理は,(1)気候変動への適応支援,(2)廃棄物処理,森林保全,水資源管理等の支援,(3)再生可能エネルギー導入促進に向けたSIDS-DOCKへのコミットメントを表明。
- 再生可能エネルギー推進に関するワークショップが沖縄で開催されることを歓迎。
- 太平洋環境共同体(PEC)基金の進捗に謝意。島嶼国は,同基金の拡充を要請。
(3)持続可能な開発と人間の安全保障
- 総理は,島嶼国固有の脆弱性を踏まえ,教育,保健,インフラ整備等の重要性を確認。
- 債務持続可能性の改善の重要性を強調し,新興ドナー国を既存の援助協調メカニズムに関与させることが重要であることを確認。
- 持続可能な開発におけるグッド・ガバナンス,民主主義,法の支配の重要性を確認。
(4)人的交流
- 沖縄県が宮古島で高校生サミットを開催することを歓迎。
- 総理は,(1)被災地訪問を含む「キズナ・プロジェクト」(300名以上の青年招聘),(2)JETプログラムの島嶼国への拡大,(3)ボランティア派遣の継続,(4)人材育成面での防衛協力,(5)島嶼国との査証緩和等を表明。
(5)海洋問題
- 海洋環境・安全保障,漁業等の分野における協力を確認。
- 海洋秩序に関する基本文書である国連海洋法条約の重要性を強調。
5.サミットのフォローアップ・メカニズム
- 来年の中間閣僚会合開催,2015年の第7回サミット開催を決定。