アジア | 北米 | 中南米 | 欧州(NIS諸国を含む) | 大洋州 | 中東 | アフリカ
平成21年3月3日
3月2日、エジプトのシャルム・エル・シェイクにおいて、エジプトおよびノルウェーの共催で、「ガザ復興のためのパレスチナ経済支援に関する国際会議」が開催され、伊藤信太郎外務副大臣が日本政府代表として出席しました。会議の概要は次のとおりです。
(1)この会議は、エジプトとノルウェーが共催し、開会セッションには、ムバラク・エジプト大統領、サルコジ仏大統領、ベルルスコーニ伊首相、アッバース・パレスチナ自治政府(PA)大統領、潘基文国連事務総長等首脳級が出席したほか、約84か国・機関から閣僚級の代表を中心に参加しました。
(2)会議では、各国から、ガザへの緊急支援の必要性が強調される一方、ガザ復興に向け、1)長期の停戦確立、2)通行所の開放(物資搬入)、3)パレスチナ融和、4)パレスチナ国家建設に向けた中東和平プロセスの進展の重要性が相継いで指摘されました。会議終了後、エジプトがこれらの指摘を踏まえ、ガザは将来のパレスチナ国家の一部となることやPAに対する支援の重要性を強調した議長声明を発出しました。
(3)米国、EUをはじめ、多くの国が新たな支援を表明しており、議長声明において、新規のプレッジとして総額44.8億米ドル、過去のプレッジの再表明を含むと総額52億米ドルに達したと発表されました。主な支援としては、米国が9億ドル、EUが4.38億ユーロ、英国が7500万ドル、ドイツが1.5億ユーロ、サウジアラビアが10億ドルの拠出を表明しました。
(4)伊藤副大臣はスピーチを行い、その中で、日本として、将来のパレスチナ国家建設のため、当面2億ドルの対パレスチナ支援を実施していくこと、また、そのうち6000万ドルをガザに対する緊急の人道・復旧支援として実施していくことを表明しました。また、文明間の対話の重要性を訴え、一際大きな拍手を受けました。スピーチはエジプト国営ナイル・テレビでアラブ諸国全域等に生中継されました。
伊藤外務副大臣は、ヴァルトナー欧州委員会対外関係委員、バルボサ・ユネスコ事務次長、アッバースPA大統領、ズィーバーリー・イラク外相、ブレア・カルテット特使(元英首相)と二国間会談を行ったほか、アブルゲイト・エジプト外相、クリントン米国務長官他21名の首脳・外相等と立ち話・挨拶を行いました。各会談において、伊藤副大臣からは、我が国の貢献を説明し、ガザ復興に協力して取り組んでいくことで一致しました。
Adobe Systemsのウェブサイトより、Acrobatで作成されたPDFファイルを読むためのAcrobat Readerを無料でダウンロードすることができます。左記ボタンをクリックして、Adobe Systemsのウェブサイトからご使用のコンピュータのOS用のソフトウェアを入手してください。