パキスタン・イスラム共和国

パキスタン・イスラム共和国(Islamic Republic of Pakistan)

基礎データ

平成30年5月24日

一般事情

1 面積

79.6万平方キロメートル(日本の約2倍)

2 人口

2億777万人(年人口増加率2.40%)(パキスタン統計省国勢調査2017)

3 首都

イスラマバード

4 民族

パンジャブ人,シンド人,パシュトゥーン人,バローチ人

5 言語

ウルドゥー語(国語),英語(公用語)

6 識字率

58%(10歳以上を対象)(2015/2016年度パキスタン統計局)

7 宗教

イスラム教(国教)

8 略史

年月 略史
1947年 英領インドより独立,第1次印パ戦争
1948年 「建国の父」ジンナー死去
1952年 日パ国交樹立
1956年 「パキスタン・イスラム共和国憲法」(議院内閣制)公布・施行
1958年 アユーブ・カーン陸軍大将によるクーデター
アユーブ・カーン陸軍大将,大統領に就任
1962年 「パキスタン共和国憲法」(大統領制)公布・施行
1965年 第2次印パ戦争
1969年 アユーブ大統領辞任
ヤヒヤー陸軍参謀長,大統領に就任
1970年 初の総選挙実施
1971年 第3次印パ戦争(東パキスタンがバングラデシュとして分離独立)
Z・A・ブットー人民党(PPP)党首,大統領に就任
1973年 「パキスタン・イスラム共和国憲法」(議院内閣制)公布・施行
Z・A・ブットー大統領,首相に就任
1977年 総選挙実施
ハック陸軍参謀長によるクーデター
1978年 ハック陸軍参謀長,大統領に就任
1979年 ハック大統領,「イスラム化政策」開始
1985年 総選挙実施,ジュネージョ首相就任
「憲法第8次修正」成立
1988年 ハック大統領,ジュネージョ首相を解任
ハック大統領,軍用搭乗機の墜落事故によって死去
G・I・カーン上院議長,大統領に就任
総選挙実施,B・ブットー首相就任(第1次B・ブットー政権)
1990年 G・I・カーン大統領,B・ブットー首相を解任
総選挙実施,シャリフ首相就任(第1次シャリフ政権)
1993年 G・I・カーン大統領,シャリフ首相を解任
総選挙実施,B・ブットー首相就任(第2次ブットー政権)
1996年 レガーリ大統領,B・ブットー首相を解任
1997年 総選挙実施,シャリフ首相就任(第2次シャリフ政権)
「憲法第13次修正」成立
1998年 パキスタン核実験
1999年 カルギル紛争
ムシャラフ陸軍参謀総長によるクーデター
ムシャラフ陸軍参謀長,行政長官に就任
2002年 総選挙実施
2007年 大統領選挙実施,ムシャラフ大統領再選
非常事態宣言発出
2008年 総選挙実施,ギラーニ内閣発足
ムシャラフ大統領辞任,ザルダリ大統領就任
2012年 ギラーニ首相辞任,アシュラフ内閣発足
2013年 総選挙実施,シャリフ首相就任(第3次シャリフ政権)
フセイン大統領就任
2017年 アバシ首相就任

政治体制・内政

1 政体

連邦共和制

2 元首

マムヌーン・フセイン大統領

3 議会

2院制

4 政府

5 内政

 2013年3月16日,下院議会が任期満了のため解散。パキスタン憲政史上初めて文民政権が任期を全うした。5月11日の総選挙の結果,ムスリム連盟ナワズ派(PML-N)が勝利し,6月5日,シャリフPML-N党首が首相に就任した。2017年7月28日にシャリフ前首相が辞職したことに伴い,8月1日,アバシ前石油天然資源大臣が首相に就任した。

外交・国防

1 外交基本方針

  • (1)東西冷戦時代から,米国を始めとする西側諸国との友好関係を維持する一方,インドへの対抗上,1960年代からは,中国との緊密な関係を構築してきている。また,イスラム諸国との連帯を重視している。
  • (2)2001年9月の米国同時多発テロ事件以降は,国際社会と協力してテロ対策に取り組んでいる。米国との関係は,2011年のオサマ・ビン・ラーディン事件,駐アフガニスタンNATO軍のパキスタン軍哨所誤爆事件,無人機攻撃等によって反米感情が高まり,停滞していたが,2012年7月両国はNATO補給路再開に合意し,関係改善に向けて取り組んでいる。2016年2月,2014年1月,2015年1月に続き,米パ閣僚級戦略対話を実施。
  • (3)アバシ政権はインド及びアフガニスタン等近隣国との経済関係強化を始め,関係改善に向けた取組を継続。

2 軍事力

(1)予算
1兆1,003億ルピー(2018/2019年度パキスタン連邦予算案,歳出予算の23%)
(2)兵役
志願制
(3)兵力
陸軍55万人,海軍23800人,空軍7万人,合計64万3800人(ミリタリーバランス2015)

 パキスタンは,インドが1998年5月中旬に2度にわたり地下核実験を実施したことへの対抗措置であるとして,同月下旬2度の地下核実験を行った。

経済

1 主要産業

農業,繊維産業

2 GDP(実質)

約2,277億ドル(2016年)(世銀)

3 一人当たりGNI

約1,640米ドル(2017/2018年度パキスタン経済白書)

4 実質経済成長率(GDP)

5.79%(2017/2018年度パキスタン経済白書)

5 物価上昇率

3.8%(2017/2018年度パキスタン経済白書)

6 失業率

5.9%(2014/2015年度パキスタン経済白書)

7 外貨準備高

101.81億ドル(2018年3月31日時点,パキスタン中央銀行)

8 総貿易額

(1)輸出
171億ドル
(2)輸入
443億ドル

(2017/2018年度パキスタン経済白書)

9 主要貿易品目

(1)輸出
繊維製品,農産品,食料品
(2)輸入
石油製品,原油,機械類,農業・化学品,食料品,パーム油

10 主要貿易相手国

(1)輸出
米国,中国,UAE,英国,アフガニスタン,日本
(2)輸入
UAE,中国,サウジアラビア,シンガポール,クウェート,日本

11 通貨

パキスタン・ルピー

12 公定為替レート

1米ドル=115.52ルピー(2018年5月)(パキスタン中央銀行)

13 経済概況

  • (1)経済不況や国際収支の悪化から,2008年11月に76億ドルのIMF融資が決定し(IMFは2009年8月,32億ドルの追加融資を決定),IMFプログラムの下,経済改革に取り組んだものの,所期の目標を達成しないまま,2011年9月をもって同プログラムは終了した。
  • (2)その後も,パキスタン人民党(PPP)政権下で,経済危機は深刻化した。外貨準備の減少,ルピーの減価,財政赤字の拡大傾向が続き,電力不足も経済活動の深刻な足かせとなった。
  • (3)2013年6月の総選挙で勝利したパキスタン・ムスリム連盟ナワズ派(PML-N)は,経済・財政の立て直しを政権の重要課題として位置づけ,徴税強化・電力補助金削減等の各種改革に着手。2013年9月にIMFからEFF(拡大信用供与ファシリティ)を通じた3年間で66.4億ドルの融資が承認された。パキスタン政府は,EFFの下,財政赤字削減,歳入増加,電力セクター改革,投資環境整備,国営企業改革等に取り組み,2016年8月,全てのレビューを完了した。

14 債務残高

 対外累積債務残高 888億ドル(2017年12月31日時点,パキスタン中央銀行)

15 会計年度

7月1日~6月30日

経済協力

1 日本の援助実績累計

  • (1)有償資金協力(2015年度まで,E/Nベース) 9859.9億円(2015年度実績50億円,E/Nベース)
  • (2)無償資金協力(2015年度まで,E/Nベース) 2649.4億円(2015年度実績54.57億円 E/Nベース)
  • (3)技術協力実績(2015年度まで,JICAベース) 558.7億円 (2015年度実績 24.12億円 JICAベース)

2 主要援助国

  • (1)米国
  • (2)英国
  • (3)日本
  • (4)EU
  • (5)ドイツ

(OECD/DAC 2015/2016年支出ベース)

日パキスタン二国間関係

1 政治関係

 経済協力関係を軸として国交樹立以来の友好関係を維持。

2 経済関係

(1)対日貿易(我が国財務省貿易統計)(単位 億ドル)
(ア)貿易額
年度 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
対日輸出 1.24 1.4 1.26 1.27 1.62 2.26 1.98 3.19 2.36 1.71
対日輸入 17.38 14.73 10.68 11.38 16.63 15.57 14.31 15.56 18.42 19.61
(イ)主要品目(2016年)
対日輸出 織物用糸及び繊維製品,衣類及び同附属品,有機化合物
対日輸入 輸送用機器,一般機械,鉄鋼
(2)我が国からの直接投資 (経済白書等)(単位 100万ドル)
年度 2007
/2008
2008
/2009
2009
/2010
2010
/2011
2011
/2012
2012
/2013
2013
/2014
2014
/2015
2015
/2016
投資額 64.4 131.2 74.3 26.8 3.2 29.8 30.1 58.2 35.4

3 文化関係

 文化無償協力,モヘンジョダロ遺跡修復事業協力,南西アジア青年招聘,講演,展示等を実施。日本において1984年ガンダーラ美術展,1986年インダス文明展,1998年ブッダ展,2000年インダス文明展。

4 在留邦人数

1,071人(2017年海外在留邦人数調査統計)

5 在日当該国人数

14,312人(2017年6月,法務省統計)

6 日系企業数

82社(2017年)

7 要人往来

(1)往(1990年以降)
年月 要人名
1990年 海部総理大臣
1992年 秋篠宮同妃両殿下
1995年 橋本通産大臣
1997年 池田外務大臣
1999年 山本外務政務次官
2000年 森総理大臣
2001年 田中外務大臣
2001年 杉浦外務副大臣
2002年 緒方総理特別代表
堀内総理特使
2004年 川口外務大臣
2005年 中川経産大臣
町村外務大臣
小泉総理大臣
2006年 麻生外務大臣
2007年 小池防衛大臣(総理特使)
2008年 高村外務大臣
2009年 岡田外務大臣
2010年 菊田外務大臣政務官
2013年 木村総理補佐官
2013年 城内外務大臣政務官
2015年 中根外務大臣政務官
2017年 岸外務副大臣
2018年 河野外務大臣
(2)来(1990年以降)
年月 要人名
1990年 カーン大統領(即位の礼)
1992年 シャリフ首相(公式実務訪問)
1993年 バーバル・アリ蔵相
1996年 ブットー首相(公賓)
1997年 アビダ・フセイン人口福祉・科学技術相
ゴース・アリ・シャー教育相
1998年 シェイク・ラシード・アフマド文化・労働(等)相
ゴーハル・アユーブ・カーン外相
サルタージ・アジーズ外相
2001年外賓 サッタール外相
ショーカット・アジーズ蔵相(大統領特使)
2002年 ショーカット・アジーズ蔵相
ムシャラフ大統領
ハイダル内相
2003年 カーン商務相
シェルパオ水利電力相
2005年 カスーリ外相(外務省賓客)
アジーズ首相
2009年 ザルダリ大統領(実務訪問賓客,パキスタン・フレンズ/支援国会合出席)
クレーシ外相
カイラ情報放送大臣
シャハブッディーン計画・開発相
マリク内務担当首相顧問
タリーン財務担当首相顧問
スワーティ科学技術相
2011年 ザルダリ大統領(実務訪問賓客)
2012年 ファヒーム商務相
カル外相(外務省賓客)
カル外相(アフガニスタンに関する東京会合)
シェイク財務相(IMF・世銀総会)
2013年 イクバール計画開発改革相
2015年 ダール財務相
ファテミ外務担当首相特別補佐官
2016年 アバシ石油天然資源大臣
ジャンジュア国家安全保障担当首相顧問
2017年 サディク下院議長

8 両陛下・皇族の御訪問等

  • 天皇皇后両陛下が皇太子同妃両殿下として御訪問(1962年1月)
  • 三笠宮殿下が御訪問(1973年2月)
  • 秋篠宮同妃両殿下が御訪問(1992年11月)

9 二国間条約・取極

 文化協定(1958年),租税条約(1959年(2008年に全面改訂)),友好通商条約(1961年),航空協定(1962年),投資保護協定(2002年)(PDF)(345KB)

10 二国間政治宣言

  • 日パキスタン共同声明(2005年,小泉総理パキスタン訪問の際)
  • 日パキスタン共同声明(2011年,ザルダリ大統領訪日の際)

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