パキスタン・イスラム共和国

基礎データ

令和2年3月10日
パキスタン

一般事情

1 面積

79.6万平方キロメートル(日本の約2倍)

2 人口

2億777万人(年人口増加率2.40%)(パキスタン統計省国勢調査2017)

3 首都

イスラマバード

4 民族

パンジャブ人,シンド人,パシュトゥーン人,バローチ人

5 言語

ウルドゥー語(国語),英語(公用語)

6 識字率

62.3%(10歳以上を対象)(2017/2018年度パキスタン財務省経済白書)

7 宗教

イスラム教(国教)

8 略史

年月 略史
1947年 英領インドより独立,第1次印パ戦争
1948年 「建国の父」ジンナー死去
1952年 日パ国交樹立
1956年 「パキスタン・イスラム共和国憲法」(議院内閣制)公布・施行
1958年 アユーブ・カーン陸軍大将によるクーデター
アユーブ・カーン陸軍大将,大統領に就任
1962年 「パキスタン共和国憲法」(大統領制)公布・施行
1965年 第2次印パ戦争
1969年 アユーブ大統領辞任
ヤヒヤー陸軍参謀長,大統領に就任
1970年 初の総選挙実施
1971年 第3次印パ戦争(東パキスタンがバングラデシュとして分離独立)
Z・A・ブットー人民党(PPP)党首,大統領に就任
1973年 「パキスタン・イスラム共和国憲法」(議院内閣制)公布・施行
Z・A・ブットー大統領,首相に就任
1977年 総選挙実施
ハック陸軍参謀長によるクーデター
1978年 ハック陸軍参謀長,大統領に就任
1979年 ハック大統領,「イスラム化政策」開始
1985年 総選挙実施,ジュネージョ首相就任
「憲法第8次修正」成立
1988年 ハック大統領,ジュネージョ首相を解任
ハック大統領,軍用搭乗機の墜落事故によって死去
G・I・カーン上院議長,大統領に就任
総選挙実施,B・ブットー首相就任(第1次B・ブットー政権)
1990年 G・I・カーン大統領,B・ブットー首相を解任
総選挙実施,シャリフ首相就任(第1次シャリフ政権)
1993年 G・I・カーン大統領,シャリフ首相を解任
総選挙実施,B・ブットー首相就任(第2次ブットー政権)
1996年 レガーリ大統領,B・ブットー首相を解任
1997年 総選挙実施,シャリフ首相就任(第2次シャリフ政権)
「憲法第13次修正」成立
1998年 パキスタン核実験
1999年 カルギル紛争
ムシャラフ陸軍参謀総長によるクーデター
ムシャラフ陸軍参謀長,行政長官に就任
2002年 総選挙実施
2007年 大統領選挙実施,ムシャラフ大統領再選
非常事態宣言発出
2008年 総選挙実施,ギラーニ首相就任
ムシャラフ大統領辞任,ザルダリ大統領就任
2012年 ギラーニ首相辞任,アシュラフ首相就任
2013年 総選挙実施,シャリフ首相就任(第3次シャリフ政権)
フセイン大統領就任
2017年 シャリフ首相辞任,アバシ首相就任
2018年 総選挙実施,カーン首相就任
アルビ大統領就任

政治体制・内政

1 政体

連邦共和制

2 元首

アリフ・アルビ大統領

3 議会

2院制

4 政府

  • (1)首相 イムラン・カーン
  • (2)外相 マクドゥーム・シャー・マヘムード・クレーシ

5 内政

 2018年5月31日,下院議会が任期満了のため解散。7月25日に実施された総選挙の結果,パキスタン正義党(PTI)が勝利し,8月18日,イムラン・カーンPTI党首が首相に就任した。

外交・国防

1 外交基本方針

  • (1)東西冷戦時代から,米国を始めとする西側諸国との友好関係を維持する一方,インドへの対抗上,1960年代から元々緊密だった中国との関係が,「中国・パキスタン経済回廊(CPEC)」事業等を通して更に強化されている。また,世界第2位のイスラム教徒人口を抱える国として,他のイスラム諸国との連帯を重視している。
  • (2)2001年9月の米国同時多発テロ事件以降は,国際社会と協力してテロ対策に取り組んでいる。米国との関係は,2017年にトランプ大統領が南アジア新戦略を発表し,パキスタンのテロ対策に対する厳しい姿勢を示し,2018年にはパキスタンへの一部支援停止を発表するなど停滞傾向にあったが,米・タリバーン交渉等,アフガニスタン和平プロセスへの支援を通じ,現在は改善傾向にある。
  • (3)カーン政権はインド及びアフガニスタン等近隣国との関係を重視しており,関係改善に向けた取組を継続しているが,インドとの関係については,現下のカシミール問題等を巡る緊張によって,改善の見通しは立っていない。

2 軍事力

(1)予算
1兆1,525億ルピー(2019/2020年度パキスタン連邦予算案,歳出予算の14%)
(2)兵役
志願制
(3)兵力
陸軍56万人,海軍23,800人,空軍7万人,合計65万3,800人(ミリタリーバランス2019)

 パキスタンは,インドが1998年5月中旬に2度にわたり地下核実験を実施したことへの対抗措置であるとして,同月下旬2度の地下核実験を行った。

経済

1 主要産業

農業,繊維産業

2 GDP(実質)

約3,145億ドル(2018年)(世界銀行)

3 一人当たりGNI

約1,500米ドル(2018/2019年度パキスタン財務省経済白書)

4 実質経済成長率(GDP)

3.29%(2018/2019年度パキスタン財務省経済白書)

5 物価上昇率

7.0%(2018/2019年度パキスタン財務省経済白書)

6 失業率

5.8%(2018/2019年度パキスタン中央銀行年次報告書)

7 外貨準備高

190億ドル(2020年2月21日時点,パキスタン中央銀行)

8 総貿易額

(1)輸出
171億ドル
(2)輸入
401億ドル

(2018/2019年度パキスタン財務省経済白書)

9 主要貿易品目

(1)輸出
繊維製品,農産品,食料品
(2)輸入
石油製品,原油,機械類,農業・化学品,食料品,パーム油

10 主要貿易相手国

(1)輸出
米国,中国,英国,UAE,アフガニスタン,ドイツ
(2)輸入
中国,UAE,シンガポール,サウジアラビア,インド,日本
(2018/2019年度パキスタン中央銀行年次報告書)

11 通貨

パキスタン・ルピー

12 公定為替レート

1米ドル=154.26ルピー(2020年2月時点,パキスタン中央銀行)

13 経済概況

  • (1)2013年6月の総選挙で勝利したパキスタン・ムスリム連盟ナワズ派(PML-N)は,経済・財政の立て直しを政権の重要課題として位置づけ,徴税強化・電力補助金削減等の各種改革に着手。2013年9月にIMFからEFF(拡大信用供与ファシリティ)を通じた3年間で66.4億ドルの融資が承認された。パキスタン政府は,EFFの下,財政赤字削減,歳入増加,電力セクター改革,投資環境整備,国営企業改革等に取り組み,2016年8月,全てのレビューを完了した。
  • (2)2018年8月に発足したカーン政権は,深刻な外貨準備高不足に直面し,2018年10月,IMFに対し,財政支援を要請した。
  • (3)2019年7月にIMF理事会は,パキスタンに対する39ヶ月に及ぶ約60億ドルのEEF(拡大信用供与ファシリティ)を承認した。今後は,IMFのEEFのコンディショナリティ(歳入改革,電力等の循環債務の問題等)をどう満たしていくかが問われている。

14 債務残高

 対外累積債務残高 1,110億ドル(2019年12月31日時点,パキスタン中央銀行)

15 会計年度

7月1日~6月30日

経済協力

1 日本の援助実績累計

  • (1)有償資金協力(2017年度まで,交換公文ベース) 9,949.48億円(2017年度実績26.65億円,交換公文ベース)
  • (2)無償資金協力(2017年度まで,交換公文ベース) 2,813.66億円(2017年度実績85.23億円 交換公文ベース)
  • (3)技術協力実績(2017年度まで,経費実績ベース) 578.64億円 (2017年度実績 16.59億円 経費実績ベース)

2 主要援助国

  • (1)米国
  • (2)英国
  • (3)日本
  • (4)ドイツ
  • (5)カナダ

(OECD/DAC,2016年支出総額ベース)

日パキスタン二国間関係

1 政治関係

 経済協力関係を軸として国交樹立以来の友好関係を維持。

2 経済関係

(1)対日貿易(IMF “Direction of Trade Statistics”)(単位 億ドル)

(ア)貿易額
年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
対日輸出 0.97 1.23 2.06 1.91 1.84 1.94 1.82 1.71 1.87 2.02
対日輸入 12.84 15.95 18.60 18.75 19.63 17.53 17.26 19.61 22.84 22.84
(イ)主要品目(2018年)(我が国財務省貿易統計)
対日輸出 織物用糸及び繊維製品,有機化合物,衣類・同附属品
対日輸入 輸送用機器,一般機械,鉄鋼

(2)我が国からの直接投資 (パキスタン中央銀行)(単位 100万ドル)

年度 2009
/2010
2010
/2011
2011
/2012
2012
/2013
2013
/2014
2014
/2015
2015
/2016
2016
/2017
2017
/2018
2018
/2019
投資額 74.3 26.8 3.2 29.8 30.1 58.2 35.4 57.7 59.8 117.3

 2018/2019年度のデータについては暫定値

3 文化関係

 文化無償協力,モヘンジョダロ遺跡修復事業協力,南西アジア青年招聘,講演,展示等を実施。日本において1984年ガンダーラ美術展,1986年インダス文明展,1998年ブッダ展,2000年インダス文明展。

4 在留邦人数

1,048人(2019年版(2018年10月1日現在)海外在留邦人数調査統計)

5 在日当該国人数

18,362人(2019年6月末,法務省統計)

6 日系企業数

74社(2019年11月,ジェトロ・カラチ事務所調べ)

7 要人往来

(1)往(1990年以降)
年月 要人名
1990年 海部総理大臣
1992年 秋篠宮同妃両殿下
1995年 橋本通産大臣
1997年 池田外務大臣
1999年 山本外務政務次官
2000年 森総理大臣
2001年 田中外務大臣
2001年 杉浦外務副大臣
2002年 緒方総理特別代表
堀内総理特使
2004年 川口外務大臣
2005年 中川経産大臣
町村外務大臣
小泉総理大臣
2006年 麻生外務大臣
2007年 小池防衛大臣(総理特使)
2008年 高村外務大臣
2009年 岡田外務大臣
2010年 菊田外務大臣政務官
2013年 木村総理補佐官
2013年 城内外務大臣政務官
2015年 中根外務大臣政務官
2017年 岸外務副大臣
2018年 河野外務大臣
堀井巌外務大臣政務官
中根外務副大臣
薗浦総理大臣補佐官
(2)来(1990年以降)
年月 要人名
1990年 カーン大統領(即位の礼)
1992年 シャリフ首相(公式実務訪問)
1993年 バーバル・アリ蔵相
1996年 ブットー首相(公賓)
1997年 アビダ・フセイン人口福祉・科学技術相
ゴース・アリ・シャー教育相
1998年 シェイク・ラシード・アフマド文化・労働(等)相
ゴーハル・アユーブ・カーン外相
サルタージ・アジーズ外相
2001年外賓 サッタール外相
ショーカット・アジーズ蔵相(大統領特使)
2002年 ショーカット・アジーズ蔵相
ムシャラフ大統領
ハイダル内相
2003年 カーン商務相
シェルパオ水利電力相
2005年 カスーリ外相(外務省賓客)
アジーズ首相
2009年 ザルダリ大統領(実務訪問賓客,パキスタン・フレンズ/支援国会合出席)
クレーシー外相
カイラ情報放送相
シャハブッディーン計画・開発相
マリク内務担当首相顧問
タリーン財務担当首相顧問
スワーティ科学技術相
2011年 ザルダリ大統領(実務訪問賓客)
2012年 ファヒーム商務相
カル外相(外務省賓客)
カル外相(アフガニスタンに関する東京会合)
シェイク財務相(IMF・世銀総会)
2013年 イクバール計画開発改革相
2015年 ダール財務相
ファテミ外務担当首相特別補佐官
2016年 アバシ石油天然資源相
ジャンジュア国家安全保障担当首相顧問
2017年 サーディク下院議長
2018年 ダウード商務・繊維・産業・生産・投資担当首相顧問
2019年 クレーシー外相
オマル・アユーブ・カーン・エネルギー・石油相
アルビ大統領(即位の礼)
2020年 アズハル経済相

8 両陛下・皇族の御訪問等

  • 上皇上皇后両陛下が皇太子同妃両殿下として御訪問(1962年1月)
  • 三笠宮殿下が御訪問(1973年2月)
  • 秋篠宮同妃両殿下が御訪問(1992年11月)

9 二国間条約・取極

 文化協定(1958年),租税条約(1959年(2008年に全面改訂)),友好通商条約(1961年),航空協定(1962年),投資保護協定(2002年)(PDF)(345KB)

10 二国間政治宣言

  • 日パキスタン共同声明(2005年,小泉総理パキスタン訪問の際)
  • 日パキスタン共同声明(2011年,ザルダリ大統領訪日の際)

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