欧州
第5回「GUAM+日本」会合(概要と評価)



5月17日,GUAM(注1)ナショナル・コーディネータ(加盟各国の外務次官)等及び同事務局長が訪日し,第5回「GUAM+日本」会合(注2)等が開催されました。
(注1)「民主主義・経済発展のための機構-GUAM」
民主化の促進と市場経済による経済発展を共通の目標とする4か国(グルジア,ウクライナ,アゼルバイジャン,モルドバ)によって,1997年に創設された対話と協力のための地域フォーラム(機構名GUAMは加盟国名の頭文字をとったもの)。2006年に地域機構となり,事務局はウクライナの首都キエフに設置。
(注2)「GUAM+日本」会合
2007年6月,アゼルバイジャンの首都バクーにおける第2回GUAMサミットの際に,初めての「GUAM+日本」会合を実施。以降,2007年12月に第2回会合(於:東京),2008年7月に第3回会合(於:バトゥーミ(グルジア)),2009年2月に第4回会合(於:東京)を実施。その他,2008年12月に第1回外相級会合(於:ヘルシンキ),2010年12月に第2回外相級会合(於:ビリニュス)を開催。
1. 概要
(1)GUAM側代表
グルジア(議長国): ダヴィド・ジャラガニア外務次官
モルドバ: アンドレイ・ポポフ外務・欧州統合次官
ウクライナ: オレクサンドル・ダニレイコ外務省経済協力局長
アゼルバイジャン: ガヤ・マムマドフ外務省国際安全保障局長
GUAM事務局: ヴァレーリ・チェチェラシヴィリ事務局長
(2)主な日程
引原毅欧州局参事官(GUAM担当日本外務省特別代表)との第5回「GUAM+日本」会合の他,麻生副総理兼財務大臣への表敬,若林外務大臣政務官及び河井克行衆議院外務委員長との意見交換,学術界,経済界との懇談等が行われました。
2. 評価
(1)会合では,観光,防災,エネルギー安全保障,運輸といったテーマにおいて,双方にとって利益となる協力の方向性につき,意見交換を行いました。
(2)2011年12月に行われた「GUAM+日本」外相級会合において作成が合意された「GUAM+日本」の枠組みにおける協力に関する中期的計画文書の内容につき,合意しました。
(3)GUAMとJETROの会合において,GUAM地域におけるビジネス・セミナー実施の可能性が協議され,将来的に実施していく方向で合意しました。
(4)GUAM側より,本年3月に実施された「GUAM+日本」農業ワークショップに対する謝意があり,日本との関係の強化に向けてフォローアップしていく旨表明がありました。
(5)観光振興など今後の協力分野について話し合われた他,地域情勢等につき幅広く意見交換が行われました。