アジア
第2回グリーン・メコン・フォーラム(概要)
平成25年10月21日
1.2013年10月21日(月曜日),日本政府及びタイ政府の共催により第2回グリーン・メコン・フォーラムがバンコクにおいて開催された。本フォーラムはチュティントーン・タイ外務省国際経済局長及び柳秀直日本国外務省南部アジア部審議官が議長を務めた。また、日メコン協力のメンバー国である日本,タイ王国,カンボジア王国,ラオス社会民主主義国,ミャンマー連邦共和国及びベトナム社会主義共和国の関係機関からの代表が参加したほか、日タイ両国の民間団体、及び、日本の地方自治体も参加した。
2.本フォーラムは,2010年10月、ハノイで開催された第二回日メコン首脳会議において採択された「『グリーン・メコンに向けた10年』イニシアティブに関する行動計画」の実施のため、日本とメコン地域諸国が取り組むべき行動につきフォローアップを行うことを目的としている。第1回フォーラムは、2011年6月にバンコクで行われた。
3.本フォーラムにおいて、日本及びメコン地域諸国は、「行動計画」に挙げられた6つの事項((1)都市環境の改善、(2)水資源管理、(3)持続可能な森林経営、(4)災害予防及び災害への対処、(5)生物多様性保全、(6)温室効果ガスの排出抑制・削減)について意見交換を行った。
4.加えて、日本及びメコン地域諸国は、如何に環境保護に配慮しながら経済開発を進めるかに焦点をあてたセッション「経済開発と環境保護」を設け、環境保護の視点を取り込んだ経済発展のあり方について様々な取組を紹介しつつ意見交換を行った。
5.これら6つのフォローアップ・セッション及び「経済開発と環境保護」セッションにおいては、行動計画においても強化することとされている「官民連携のアプローチ」を発展させることを念頭に実施した。日本からは、JICA、地方自治体(北九州市)及び民間団体(日揮株式会社,神鋼環境ソリューション)が、日本の環境に関する取組や技術を紹介し、タイからは、政府部門(天然資源環境省)からの専門家より、タイの環境に関する取組についてプレゼンテーションが行われた。また、タイのミット・ポン・グループの代表も含む民間部門も参加した。政府機関と地方自治体及び民間団体が一堂に会して、情報を共有し、意見交換を行うことを通じ、メコン地域における環境・気候変動問題に取り組む上で官民協力が極めて重要であることが再確認された。
6.日本及びメコン地域諸国は、豊富な生物多様性,自然災害への強靱性を有し、持続可能な水・森林に恵まれ、環境保護と経済成長を両立させる「緑あふれるメコン(グリーン・メコン)」の実現に向けて、「『グリーン・メコンに向けた10年』イニシアティブに関する行動計画」に基づく取組を継続していくことを確認した。また、かかる取組のフォローアップの場としてのグリーン・メコン・フォーラムの重要性を再確認し、より良いフォーラムのあり方を追及していくことで意見の一致を見た。
7.本フォーラムの成果は,2013年12月に東京で開催予定の第5回日本・メコン地域諸国首脳会議に報告される。